教育福島0163号(1992年(H04)06月)-019page

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ロングホームルームで計画的に取りあげ考えさせることにした。また、保護者にはPTA総会等においてアルバイトの弊害について触れることにし、生徒の不登校や欠席等の防止について協力を要請することにした。

3) 特別指導体制の見直し

ア 解決困難な問題行動が発生した場合、生徒の出身中学校と連携を図り、中・高が共に指導する体制を確立した。

イ 謹慎指導の後半は、原則として学校謹慎を中心とした特別指導へ切り換えることにした。

ウ 特別指導の際の学習課題の見直しを行った。生徒の実態を踏まえ、基礎学力向上と資格取得のための課題を導入し、謹慎の生徒に学校生活の具体的目標をもたせるように留意した。

(三) 進路指導

本校生には、自己の将来に展望を持てず、とかく無気力な生活に陥ってしまう傾向がみられる。このような生徒に進路の具体的目標をもち、人間としての望ましい生き方をつかませられれば、生き生きとした学校生活が送れるとの考えで次のような指導を試みた。

1) ホームルーム等における進路指導の充実

ア 「進路ノート」を自作し活用したところ、生徒はホームルームに積極的に参加し、自己の進路について真剣に考えるようになった。

イ 「進路だより」の発行により、生徒の進路に対する関心が一層高まった。

ウ 進路指導旬間の設定により生徒の内面にかかわる指導も可能となった。

2) 職業観の育成と自己理解の深化を目指した現場実習等の導入

三年生を対象に夏季休業中の時間割外総合実習に位置づけ、七〜十日間の現場実習を実施した結果、土木建設など関連産業への関心が高まり、授業への真剣な取り組みがみられるようになった。

3) 資格取得の推進

ア 各教科の指導計画に位置づけ、授業の中で取り組む体制づくりに努めた。

イ 中学校に対して本校の「資格取得ガイド」を配布し、本校入学後の資格取得についての意識を持たせるようにした。

(四) 保健指導

本校生は、身体の不調を訴える生徒の割合が多い。これは不規則な生活や食生活に関係があるものと思われる。そこで、健康と食生活の関係、健康管理の重要性を再認識させ、その意識の高揚により学校適応を図るための指導法の一つとして実践することにした。

1) 食生活改善の指導

ア 食生活改善に関する意識の高揚を図るため、月別スローガンを設定した。また、双農新聞への特集記事の掲載や、PTA総会・方部懇談会等での保護者へのPRを実施した。

イ ジュース等のとり過ぎによる有害性について、本校生の実態調査に基づき指導を行った。

2) 保健室利用状況の把握

パソコンソフトを作成し、毎月の傷病記録集計を行った。クラス別、個人別などに分類集計し、その結果に基づいて、学級担任が個々の生徒の健康管理意識を高めるための指導を行った。

3) 保健指導の充実

ア 保健講話など全体指導については、学校裁量の時間やホームルームの年間指導計画に位置づけ指導した。

イ 健康相談旬間を新たに導入し、個別指導を強化した。

B 中・高連携の実践

これまでの本校と中学校との連携は形式的になりがちであった。そこで、従来の連携について見直し、本校の実態に即した効果的な中・高連携のあり方を模索することにした。

ア 従来実施してきた出身中学校訪問、中学生体験入学、中学校教師に対する進学説明会、学校収穫祭などについては、一層成果が上がるように工夫・改善を図った。

イ 町内中・高教師の相互訪問による授業参観と懇談会を新たに実施し相互理解に努めた。

ウ 中学校に対する学習内容のPR活動に努力した。

・実習を兼ねて中学校校地測量を実施し、作成した校地平面図を中学校に寄贈した。

・生物工学の授業で育成したバイオ苗を中学校理科の教材として贈呈した。

・本校手作りの学校紹介ビデオテープを管内の中学校に配布した。

エ 郡内各町村の教育長を招き、本校の今後のあり方について意見を聞く場を設定した。

C 地域連携の実践

地域及び中学校に対するアンケ

 

中学校校地測量の実施

 

中学校校地測量の実施

 

 

 


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