教育福島0163号(1992年(H04)06月)-021page

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研究実践

基本的な生活態度を育て、実践力を高める生徒指導

いわき市立好間中学校

 

一、研究主題設定の理由

学校を取りまく環境は、近年大きく変貌してきている。住宅団地の形成をはじめ、地域の活性化のための好間中核工業団地の建設など、新しい町づくりが進められている。しかし、社会や家庭の変化に伴って、親も子も多種多様な価値観を持ち、教育上または生徒指導上幾多の問題をひき起こす要因となっている。

本校の生徒の実態を見てみると、素晴しい環境の中で一人一人の生徒は素直で明るく素朴である反面、基本的な生活態度や学習習慣は確立されていない状態であった。また、集団の一員としての自覚に欠け、他人まかせといった傾向があり、集団としての高まりを求めていく姿勢があまり見られなかった。

本校では、今までに「基本的な生活態度を身につけさせる」ことをねらいとして生徒指導を推進してきたが、もう一度生徒指導の見直しと生徒の実態を分析した結果、前記のような問題が本校における課題ではないかという共通理解を得た。

もともと学校生活の中での集団は、基本的な生活態度を培い、生徒相互の連帯感を高める場であり、個と集団を結びつけ、実践する力を身につけさせる大切な場である。学校生活のあらゆる機会と場をとらえ、人間的な関わりを大切にし基本的な生活態度を身につけさせる指導援助をしていくならば、生き生きとした学校生活が送れるようになり、社会の一員としてふさわしい豊かな心と実践力をそなえた人間形成の目的に近づくことができると考え、本主題を設定した。

 

二、研究の基本的な考え方

1 生徒指導の基本的な考え方

(一) 生徒指導は、全ての生徒を対象とする。

(二) 生徒指導は、一人一人の生徒の存在を大切にし、個を育てる。

(三) 生徒指導は、常に生徒とのふれあいを基盤とし、人間としてともに理解し合う共感的人間関係を育成する。

(四) 生徒指導は、学校教育全ての場に作用する総合的な機能である。

(五) 生徒指導は、学校と家庭・地域が連携を深めながら、生徒一人一人が目的を達成できるよう指導援助する。

2 研究推進の基本方針

(一) 「生徒が主役」「生徒のための研究」「継続できる研究」とする。

(二) 基本的な生活態度育成の視点・意欲(めあて)をもち、積極的に物事に取り組む態度の育成

・広い心をもって積極的に活動できる態度の育成

(三) 実践力を高めさせる視点

・めあてをもって行動させる

・生徒活動の場を多く設定し、自ら判断、実行させ責任を持たせる。

・プラス面を発見、賞賛してさらに伸ばす。

・自主性を尊重し、お互いの人間関係を大切にする。

(四) 教師の基本姿勢

・生徒一人一人の人格を尊重する。

・生徒の自主性を賞賛し、実践力をのばす。

・生徒の心に迫る指導を重視する。

・生徒と共に活動し共に向上する。

・積極的な研修と共通理解・共通実践を重視する。

 

三、研究組織(資料1参照)

 

四、実践の概要

 

資料1

 

 

 

 

 


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