教育福島0165号(1992年(H04)09月)-007page

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うか。授業の中で、美しい本物にふれる体験を多くさせることは勿論ですが、教師も大げさに感動の言葉を発しているでしょうか。「感動の言葉に感動する」、この経験が美しさを発見し感動するエネルギーとなると思います。

三、人のためになろうという気持ちを刺激する授業を構成すること

中学生になると、発言することが少なくなり、反社会的行動が多く見られるようになります。しかし、人間の本性として自分の知り得た知識は他に伝達したいものですし、誰もが無用の存在でなく有用の存在となりたがっているのです。

子どもの形に現れる反抗的態度に教師が激昂して、人間性まで傷つける言動はなかったか常に反省してみる必要があろうと思います。

教師は、「思いやり」や「人のためになろう」という気持ちをどの子どもも持っていると信じることによって、冷静に子どもの言動を分析し、その根底にある気持ちをゆさぶり、刺激する方法を見い出せるのだと思います。

また、賞賛や力づけの方法、思いやりの心を触発する暗示的言葉かけ等の研鑽を深めることが、子どもと教師ともども生きがいのある授業の基となると思っています。

以上のように、子どもに″生きがい″を与え、その心を刺激するという観点から授業を是非見直してみたいものと考えています。

 

〔筆者紹介〕

 

〔筆者紹介〕

服部秀文・はっとりひでふみ

昭和八年 福島市に生まれる

昭和三十二年 福島大学学芸学部卒業

昭和四十八年 県北教育事務所指導主事

昭和五十一年 安達郡白沢村立和木沢中学校教頭

昭和五十三年 福島市立岳陽中学校教頭

昭和五十六年 安達郡岩代町立新殿中学校長

昭和五十九年 義務教育課指導主事

昭和六十一年 義務教育課主幹

昭和六十三年 養護教育課長

平成三年 福島市立福島第一中学校長

 

 

 


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