教育福島0165号(1992年(H04)09月)-033page
・学習情報提供のシステムの必要性
・情報提供システム確立の基本的な考え方
・学習情報データベースの構築について
・学習情報提供システムの構想
・学習情報データベースの作成
専門部会で検討された内容についてとりまとめられ、平成二年三月に福島県生涯教育推進会議から「生涯学習社会を支える学習情報提供の在り方」として生涯教育推進本部長に報告されました。
具体的には、県民の学習ニーズが多様化、高度化、個別化していく中にあって、大量で多種多様な学習情報を迅速かつ正確に処理するため、県のコンピュータに生涯学習に関するデータベースを構築・整備し、パソコン通信により、必要な情報を市町村等を通じ、県民へ提供していくことで、学習者の学習意欲を喚起し、県民の自主的な学習活動を促進・援助するというもので、取り組むべき情報の種類、内容等についても示されました。
この報告を受けて、具体的施策化を図るため、平成二年度に、文部省研究委嘱事業「ニューメディア教育利用開発事業」を受けて、「学習情報提供システム整備方策研究開発委員会」を設置し、県民の学習要求に関する意識調査「生涯学習情報提供システム」に関するアンケートをとりまとめ、その結果等も分析しながら、調査研究を行い、平成三年三月に報告書「福島県における生涯学習情報提供システムの在り方」としてまとめられ、平成三年度より、生涯学習情報提供システム整備事業に着手(文部省補助事業)しました。
その概要は図1のとおりです。
四 県民の期待
「生涯学習情報提供システムに関するアンケート調査」
(平成二年調査)
1 調査対象者
県内の生涯学習関係の各種学級・講座を受講する県民、またはグループで生涯学習を実践している県民。
2 調査結果
「学習活動やスポーツ活動をしていくうえで、あなたのすんでいるまちに特にどのようなことを望みますか。」の問いに対して「学習のための情報を知らせてほしい」という答えが十八・九%を占めている。
「現在どの程度の情報を得ていると考えていますか。」の問いに対しては、十分と答えた人は非常に少なく、「あまり得ていない」と「まったく得ていない」という割合が半数近くになっている。「どんな情報を望むか。」の問いに対しては、「学習機会」が七十%を超え、「施設」、「指導者」、
〈表1〉生涯学習情報提供システムに関するアンケート調査結果(抜粋)
質問 学習活動の機会について、あなたは現在、どの程度の情報を得ていると考えていますか。次のから1つ選んで下さい。(回答者数917人)
1.十分得ている
2.ある程度は得ている
3.あまり得ていない
4.全く得ていない
質問 学習活動やスポーツ・文化活動をしていくうえで、あなたのすんでいるまちに特にどんな事を望みますか。(回答者数913人)
1.学習の指導者の育成や紹介に力を入れてほしい
2.学習のための情報(どこで・どのような学習が行なわれているか)を知らせてほしい
3.いろいろな学級、講座、講演会等をもっと聞いてほしい
4.学習・スポーツ・文化活動のための施設をもっともうけてほしい
5.その他(具体的に )
質問 あなたは、「学習情報提供システム」の情報について、どの範囲の情報が最も必要だと思いますか。次の中から1つ選んでください。(回答者数913人)
1.住んでいる市町村の情報
2.住んでいる近くの市町村を含む地域の情報
3.近隣の郡を含む広域の情報
4.県域の情報
5.全国の情報
質問 あなたは、「学習情報提供システム」の情報について、次のうちどんなことを一番知りたいと思いますか。次の中から3つまで選んでください。(回答者数917人)
1.学習機会(各種学級・教室・講座などの内容・場所等に関する情報)
2.施設(生涯学習施設などの所在地・利用方法・設備等に関する情報)
3.団体・グループ(グループ・団体などの活動内容・参加方法などに関する情報)
4.指導者(講師、指導者の氏名・指導内容・連絡先等に関する情報)
5.教材(視聴覚教材等の内容・利用方法・指導方法等に関する情報)
6.各種資格等(資格・試験、技能、検定等の種類・取得方法等に関する情報)
7.情報源(情報を得ることのできる宛て先に関する関する情報)
8.図書(統計資料、テキスト、広報紙等に関する情報)
9.民間団体・企業(教育産業・企業等に関する情報)