教育福島0166号(1992年(H04)10月)-019page

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特別企画

 

子どものびのび

3F(スリーエフ)(ふくしま・フレッシュ・ふれあい)デースタート

 

9月12日、はじめての学校週5日制の実施日。県内各地では、その日、公園で親子のふれあいを深める体験学習を、ある町でお年寄りと子どもたちとの交流を深める世代間ゲートボール大会を、校内の多目的ホールを開放した小学校で各自自分で用具を持参し思い思いの活動を、などなど、さまざまな取り組みが見られました。

各地区から、その楽しかった「ふくしま、フレッシュ、ふれあいデー、1992.9.12」の表情を報告します。

 

深めよう親子のふれあい -県中教育事務所−

 

週五日制のスタートに合わせた須賀川市の「子供の祭典」を紹介します。

さわやかな秋風の中、須賀川市教育委員会、明るいまちづくりの会連絡協議会などの主催で第十六回子供の祭典が「みんなの祭りだ!夢ランド」をテーマに牡丹台運動公園で開催されました。祭典は約一万三千人の親子が集い、鳩を放し、市長をはじめ会場一番乗りの子供たちとのテープカットで始まりました。

公園内には、各種二十三団体の協力による多彩なコーナーが設けられました。その活動例を紹介します。■救助体験コーナー(地震や消火訓練の体験など)■手づくりと遊びコーナー(お手玉や割りばし鉄砲・編み物など)■ユネスココーナー(英語遊び、国当てクイズ)■プールでのどじょうつかみ■須賀一川・小塩江面ミニアリーダークラブのシートトランポリン■高校ボランテイアによる落書きコーナー■林業事務所の緑のコーナー、他教室から飛び出した子供たちは、体験学習の場で思い思いに過ごしていました。「主体的に判断し、行動できる資質や能力の育成」を重視する教育機能の改善充実を図る第一歩の土曜日でした。

 

消防署「救助体験」コーナー ロープにぶらさがり前進

 

消防署「救助体験」コーナー ロープにぶらさがり前進

 

郡山林業事務所の「緑」のコーナー・丸太切りの体験

 

郡山林業事務所の「緑」のコーナー・丸太切りの体験

 

親子連れの小学生も −県立美術館−

 

県立美術館では、学校五日制に対応する事業として、「美術鑑賞講座」を実施しました。

この講座は、様々な国々や時代のバラエティー豊かな美術について、スライドを使いながら解説し、作品鑑賞の理解を深めることを目的としています。通常、高校生ぐらいの理解力を基準に、受講者層を限定しない形で実施してきており、主として成人の方が継続的に受講してきました。

しかし、今回は小中学生や親子の受講も可能なように、歴史の知識や学術的な視点を極力おさえながら、美術作品そのものの魅力を受講者とともに探ることに力点をおいて実施しました。題して「名画みてあるき--印象派から現代美術まで--」。

近年、各地域に立派な美術館ができて、各々素晴らしい作品を所蔵しています。しかし、展覧会を見ることはあっても、その美術館のすぐれた所蔵品を充分に鑑賞する人は以外に少ないのです。この機会に、東北・北海道・北関東地域の県立美術館が所蔵する代表的な作品を取り上げ、各々の所蔵品の魅力を探ることとしました。

約40名の受講者のうち、五〜六名ほどが親子連れの小学生であった。子どもと成人では、ものの感じ方や鑑賞の仕方が相当異なり、学校での鑑賞教育と美術館の役割りについて考えさせられた一日でした。

 

 

 

 

 


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