教育福島0166号(1992年(H04)10月)-031page

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いいな!土曜日 −県北教育事務所−

 

学校週五日制の始まりにあたり、県北管内の各市町村教育委員会や関係機関では子ども達自身が選択できる各種イベントや施設開放を計画し実施しました。

校内の多目的ホールを開放したA小学校には、十八名の低学年の児童が来校していました。

子ども達はそれぞれ二〜三人のグループを作り、歓声をあげながらバドミントン、フリスビー、模型づくり、ままごと、絵画、紙しばい等々の活動に夢中になっていました。この日、遊びに使う用具等は各自自分で持参したとのことです。

保護者である指導員の方二名は絵を描く子の世話や紙しばいをしていましたが、かたわらで校長、教頭先生も指導員が活動しやすいように用具の準備等の援助をしていました。

その楽しそうな雰囲気は、仲良しグループで遊ぶことが如何に良いものかを示すものであり、今後、家庭や地域での活動におおいに参考になるものと強く感じました。

またB小学校では校庭で十数名が二組に分かれドッヂボールに取り組んでいました。ここにも指導員の方が二名ほどついて時に声援を送ったりして見守っていましたが、上手な子がやや不得意な子をおもいやってやさしくボールを投げているのが印象的でした。

この日は天候にも恵まれ、地域の神社では小学生が高齢者の方にゲートボールを教えてもらって、いっしょにプレイしたりもしていました。その他、公園やちょっとしたあき地でも子ども達の遊んでいる姿を見かけました。戸外に出ている子どもの数は長期休業や祝日、日曜よりはるかに多く、その表情はいずれも明るく、楽しそうな雰囲気が感じられ、まさに学校週五日制のスタートにふさわしい「充実した土曜日にとなりました。

 

 

「さあ遊ぶぞ……」(A小学校 多目的ホールにて)

 

「それっ」「おっと、あぶない……」(B小学校 ドッヂボール)

 

「それっ」「おっと、あぶない……」(B小学校 ドッヂボール)

 

今日は楽しかったね! −県立養護学校−

 

どのような集団となるのか、どのような活動の展開となるのか様々な思惑をこめて四つの葉学級(学校五日制による休業日の活動母体)スタートの日を迎えました。

開始一時間前の八時頃から来ている家族もありましたが、本校児童生徒十一名とその兄弟七名、指導員、ボランティア十六名の総勢三十四名が、それぞれ思い思いにのんびりした気分で養護・訓練室に集まってきました。

学校長から、元気で楽しく過ごすこと、生活のよい体験となるようにすることのお話があって活動を開始しました。

まず音楽遊び」による準備体操を親子で行いました。それぞれが体に合わせて、声を出しながらゆっくりペースでやりました。

次は「ふうせんバレーボール」です。同伴の兄弟が、ふうせんをよろこんでふくらませてくれました。相応のルールができたり、相手を考えた工夫や応援があって、集団の遊びの効果が見られました。K君のお母さんのオルガン伴奏で、みんなが歌を歌いゲームのまとめとしました。

そして、久山翠さん朗読の子どもの詩を鑑賞しながら昼食の用意をしました。遠足気分で、にぎやかに食事をしながら次回の活動が中心話題となりました。指導員気分が十分にうかがえて、この活動に見通しがもてるようになったと実感しました。

最後に、後日寄せられた感想の一つをご紹介します。

四つの葉学級に参加してとてもよかったと思いました。「お母さん仕事だから……」と言

って聞かせると「おばあちゃんの家にいるからいいよ」と言っていました。でも、せっかく遊べる場を作っていただいたのだからと仕事を休みました。

帰りの車の中で「今日は楽しかったね。ばあちゃんの家よりいいね!」と言われた時、会社へ行こうと思ったことを反省してしまいました。ずっと参加したいです。

 

 

 

 

 


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