教育福島0166号(1992年(H04)10月)-033page
検証授業では、個を生かす学習の場の工夫として、高さの異なる跳び箱やロングマット、ロイター板などを、児童一人一人が自分の判断で使用できるように配慮しました。児童たちは、「よいところカード」での自己評価と相互評価によって勇気づけられ、いきいきと課題に取り組みました。
特に、後半の発展学習では、技の組み合わせや表現に児童一人一人の特色や工夫が見られ、単に技能だけでなく、組み合わせと表現力に個性の一端が現れたように思われました。
児童たちのカードの分析、事後調査などから、基礎・基本が定着し、個性もまた生かされ伸ばされつつあることは検証されました。この授業実践の記録の詳細については、県教育センター発行「平成三年度研究紀要」をお読みいただきたいと思います。
四 研究のまとめ
五年にわたって実践研究してきた教科は、国語、社会、数学、図画工作、英語、算教、体育の七教科にのぼります。教科外としては道徳でも実践しました。これらについては、当該年度の県教育センター発行「研究紀要」を読んでいただければと思います。
なお、国語、社会の実践については、福島県教育研究所連盟より「個性を生かす学習指導」(ぎょうせい)として発行されています。
また本年五月、全国教育研究所連盟により発行された「個を生かす教育の実践(上下)」(ぎょうせい)には、福島県教育センターの実践例が数多く紹介されております。併せてお読みいただけるようお願いいたします。
今年度からは、「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究」という主題のもと、三年計画で取り組んでおります。
〔研究協力校〕福島市立平野小学校
(図1) 実践教育のねらいと具体的な手だて
(図2) ブルーコース