教育福島0167号(1992年(H04)11月)-016page
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学ぶ喜びを与える学習習熟度別指導の研究
−基礎学力の定着をめざした実践−
福島県立耶麻農業高等学校
一 主題設定の理由
基礎学力の不足から学ぶ手がかりをつかめず、また、自信をなくし学ぶ意欲が乏しい生徒たちに、読み・書き・計算を基本とした「国語講座」と「計算力講座」及び実験実習を主とする「生物工学」を設け、実践的研究を推進して、生徒に学ぶ喜びを味わわせながら、基礎学力の定着を図ることを目的にこの主題を設定した。
二 研究の基本方針
1 一人一人の生徒を大切にした学習習熟度別指導を展開する。
2 職員全員による共同研究とする。
3 本校の教育目標を踏まえたものとし、将来も継続実践する。
4 全生徒に、学校生活全般にわたり意欲と喜びを与える。
を基本方針として、円滑な研究が図られるよう配慮した。
三 研究実践
【国語講座】
言葉に親しみと関心を持って楽しく学べる教材と指導方法の工夫
1 主題設定の理由
生徒たちが、文字言語への抵抗感をなくし、積極的に授業に参加でき、親しみ、興味・関心を持続できる教材の開発と、指導方法の工夫を目指し、主題を設定した。
2 研究方針
(1) 昭和五十七年から実施してきた「言語表現力テスト」を改善し、生徒が興味・関心を持続できる出題内容を検討する。
(2) 生徒の意欲や学力に関する調査をもとに、ステップ学習を実施し、教材の精選、出題形式や内容の工夫を検討する。
3 研究の方法及び内容
(1) 国語講座内容一覧表を作成した。(別表1)
(2) 漫画やパズル、ワープロの操作などを組み込み、学習方法の拡大を図り、学習意欲が持続できる指導方法を開発した。
(3) 初年度の研究を基にステップ学習のテキストを完成した。
【計算力講座】
つまづきを克服し、日常生活への応用力を培う。
1 主題設定の理由
「数学嫌い」の生徒の多くは、小学校中・高学年頃の学習につまづきが始まり、このつまづきが次のつまづきを生じさせていることに着目し、つまづきの発見とその克服を目指してこの主題を設定した。
2 研究の方針
(1) 昭和五十七年より実施してきた「計算力講座」(別表2・3)を充実発展させる。
(2) 習熟度別学習の中で、生徒自らがつまづきの原因を発見し解消できるよう配慮する。
(3) 生徒が飽きたり失望したりしないように課題を工夫、設定する。(別表4)
3 研究の方法及び内容
(1) 本講座の前に予習のための講義(サブ講座)を設け、その後昇級試験(本講座)を行う。
(2) 入学時は全員八教程からスタートさせ、初回のみ六教程まで跳び級試験を行う。(80%で合格)
(3) 個人カルテ及び受講記録一覧表を作成する。(入学時からの受講教程の記録)
【生物工学】
バイテクを学び生命を育てる喜び
(別表1)国語講座内容一覧表(各級の内容と配点)
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