教育福島0167号(1992年(H04)11月)-037page

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加夫から伊藤松風に継承して現在に至っている。

「福島県現代俳句連盟」の事業は、機関誌『曠野』の発行が主であるが、その『曠野』は作品発表の場である。同人制度の『曠野』では一般の主宰誌のように、主宰者によって選別される場はなく、各作家の責任によって発表される作品は、仲間達からの平等の鑑賞と評価の対象にされる。

作品欄は整理上I・II・IIIに分けられる「曠野集」(五句)と、随意に或は指示により出句する「特別作品」(十二句)の欄がある。「曠野集」(I・II・III)については指示された特定の作家による評及び助言があり、特別作品については、指示された複数の作家による鑑賞がある。それは主宰誌のように固定された特定の作家の意見に指摘指導されるのではなく(大部分の作家はそれぞれの結社に属している)、個々の作家がそれらの意を参考として、おのれを律し、指向を修正する修練の場であり相互研鑚の場である。

さらに「評論」「随想」として自由に意見を述べ合う場と、中央俳壇の消息と刊行物等を紹介する場を利用し合う。

機関誌以外の事業としては、昭和三十六年に制定された「曠野賞」がある。途中、中断されたが平成三年で第十八回を数える。これは一年間を通して『曠野』誌上に発表されたすべての作品を対象に、会長が指示する十三名の選考委員による選考結果により、原則として一名を選定し、十二月に行われる総会の席上に於て表彰する。因みに平成三年度の「第十八回曠野賞」は梅津昭子氏に授与された。

又、一般に俳句の世界で、作句の修練のために実施されるものに吟行俳句会がある。遠く宿泊を重ねて出向くものや、一日で往復できる範囲のものを含めて毎年一回か二回実施される。因みに平成四年度は請戸川鮭漁を見学することを主に、一泊吟行会を十日に実施する。

さらに作家の教養を深める一助として古典研究会を年一回、県内各地に場を求めて実施するが、作家の素地涵養のためには大切な要素なので、毎月の月例句会の一部を割いて古典に触れる勉強の場を設けている。

連盟会員の分布は福島市を主にするが、県内全域に同人一二〇名、会友三〇名であり、その大大部分が「福島県俳句作家懇話会」の中枢として活躍している。

 

六百四十六名、十三団体を表彰

−県教育・文化関係表彰式−

 

菊薫る十一月三日文化の日に、平成四年度の教育・文化関係表彰式が県文化センターで盛大に挙行されました。表彰式には、佐藤栄佐久県知事、大田豊秋県議会議長、小口潔子県教育委員長ほか来賓関係者多数の臨席のもと、本年度の文化功労賞受賞者蜂谷剛氏、藤村多加夫氏をはじめ、教育・文化関係功労者、同団体、永年勤続教職員の表彰受賞者等六百余名が出席しました。

式典は午前十時十五分、山下総務課長の開式の辞、渡辺教育長の式辞に続いて、佐藤知事が「皆様の業績は県民の鑑です。今後も本県のためにご活躍ください。」と述べ受賞をたたえました。続いて小口教育委員長が「本県の教育・文化の発展にすばらしい業績をあげられた皆様方に心から感謝を申し上げます。今後も一層のご指導を賜りたい。」とあいさつを述べられました。

次に表彰に移り、文化功労賞受賞者には佐藤知事より、各種表彰受賞者には渡辺教育長より表彰状と記念品が贈られました。

(なお、各表彰受賞者、同団体は十月号で紹介してあります。)

 

式辞を述べる渡辺教育長

 

式辞を述べる渡辺教育長

 

 

 


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