教育福島0168号(1993年(H05)01月)-028page

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また、観光開発も目覚ましい。今後も進んで行くことであろうが、自然を生かした開発であることを期待したい。そして会津の自然を次の世代に残して欲しいと思う。何故なら会津の人々の人情深さ、忍耐強さはこの温かく厳しい自然が育てたものであると思うから。

こんな田舎であっても、子供達の姿、心や体、取り巻く情報環境は都会と全く同じように見える。しかし、いつか必ず違いが出て来るのではないか。寒い朝、しっかりと雪を踏み締め、黙々と歩いている子供達の姿を見る度、そう思うのである。雪国の子供達は凄い。本物の豊かな自然の中で育つこの子供達ならきっと大丈夫だ。これは私のひいき目であろうか?

今夜もひどく冷え込んで来た。こんなふうに冷え込む晩は、きっと星がひと際輝きを増しているはずである。

(伊南村立伊南小学校養護教諭)

 

日々の思い

佐久間正行

 

、ちゃんと新しい削り立ての鉛筆やシールに包まれた消しゴムが入っています。

 

「今の子供たちは、『もの』を大切にする心が欠けているのではないか。」という声を時折耳にすることがあります。私も時々自分の子供達の机の引き出しをのぞいてみると、その中には半分しか使っていない鉛筆が数本、まだまだ使える消しゴムや他の文具類も複数入っていたりします。筆入れの中はどうなっているのかと思うと、ちゃんと新しい削り立ての鉛筆やシールに包まれた消しゴムが入っています。

一昨年改築された新しい校舎で開催された郡連P研究大会でも、このような話が話題になりました。

学校でも鉛筆や消しゴム、定規等の文具の落し物、かさの忘れ物などで持ち主が出てこないということが日常茶飯事とか。

このように「もの」を大切にできない原因は、種々考えられると思いますが、現代社会ではお金さえあればいつでも何んでも手に入るし、飽きれば別のものにすぐ取り替えられる使い捨ての時代であることや、自分一人が良ければあとはどうでもよい、お金ですべてのことが解決できるという考え方があるためではないかと思います。

今こそ私たちは、幼少期からの家庭教育のあるべき姿を見通していかなければならないと強く感じております。

なぜ「もの」を大切にしなければならないのかを、子供と一緒に話し合い、親が手本を示すことによって理解させ、豊かな心を持った子供を育てたいものです。

また、子供を育てていくに当たっては、学校と家庭及び地域社会が連携を深めてこそ成果があがることは言うまでもありませんが、最近は家庭でやるべきしつけの部分まで学校にまかせたり、事故が起これば責任を追求するようなことでは、学校にとってはかなりの負担になっているのではないかと思います。子供の幸せと健全な成長を願い、学校の考え方を十分知り、保護者の意見も反映された教育であってこそ向上が期待できることではないでしょうか。

今学習指導要領も変わり、新しい教育観に立った指導・援助が求められています。保護者もこれまでの考え方を見直し、発想の転換をして対応しなければなりません。

「学校(先生)は教える専門家であり、家庭(保護者)は育てる専門家」の心をもって子育てに当たりたいものと強く考えさせられる昨今です。

(川内村立川内中学校PTA会長)

 

助け合い

(洋上研修に参加して)

鈴木和子

 

までも広がる海と空を見つめながら過ごした十日間は、私の一生の思い出です。

 

青、それが私にとっての洋上研修のイメージです。どこまでも広がる海と空を見つめながら過ごした十日間は、私の一生の思い出です。

教師として教壇に初めて立ってから、まだ半年しか経っていません。大きな希望同じくらいの悩みや不安でいっぱいでした。こんなときに、たくさんの同じ立場の仲間に出会えたことは、今でも私の心を支えであり、助け合いの大切さを身を持って感じるよい機会となりました。

洋上研修では、講義やレクリエーション活動の他に、研修生自身による研究発表会がありました。この研

 

 

 


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