教育福島0168号(1993年(H05)01月)-036page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

ふくしま国体に向けて

 

国体の参加点について

 

最近「ふくしま国体」を迎えるに当たり、開催県は"地元では「参加点」がたくさんもらえるんだから、平成七年には本県も優勝できるだろう"という「国体優勝楽観論」が多く聞かれます。

何を根拠に言っているのかといいますと"開催県は開催競技の全種別・種目に出場できるから、出場した種別・種目の数だけ「参加点」がもらえるだろう"ということだそうですが、これは大きな間違いです。

国体の規則である国体実施要項によると、「参加得点は一競技十点とし、国体(ブロック大会を含む)に参加した都道府県に与える。ただし、ブロック大会で出場権を獲得しながら、本大会に参加しなかった場合は与えない。」とあります。

ここで述べている競技とは、「陸上競技」「バレーボール」「柔道」などのことで、国体の正式競技数は、三十九競技であり、全競技に出場すれば三百九十点が与えられます。

したがって、国体開催都道府県には、陸上競技や水泳競技などの出場制限のある個人競技を除く各種別・種目全部にエントリーできる特権が与えられていますが、これが大量の参加点の獲得につながることはありません。

例えばテニス競技では、成年男子・成年女子・少年男子・少年女子の四種別に出場できますが、参加得点は、種別に対して与えられるわけではないので、成年男子種別にだけ出場した県も全種別に出場した県も同様に一競技十点だけなのです。

この参加得点に、各競技の種別・種目の入賞に与えられる競技得点を加算して天皇杯(男女総合成績)皇后杯(女子総合成績)が争われます。

各競技とも、競技得点の算出方法は複雑ですが、簡単に説明すると陸上競技やウエイトリフティング競技などの個人競技は、一位八点、二位七点……八位一点となり、バレーボールやバスケットボールなどの団体競技は一位四十点、二位三十五点……八位五点として与えられるのが基本です。

天皇杯(男女総合優勝)を獲得するためには、約三千五百点〜四千点が必要とされています。

第四十七回「ベにばな国体」の各県の参加得点獲得状況は沖縄県を除く四十六都道府県が三百九十点を獲得しています。(図)

ですから、総合優勝を果たすためには、各競技において実力をつけて入賞し、一点でも多くの競技得点を獲得する以外に方法はないのです。

 

 

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。