教育福島0169号(1993年(H05)02月)-030page

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研究実践

 

「一人一人の生徒が意欲的に活動する運動部活動の指導はどうあれはよいか」

文部省指定「運動部活動研究推進校」鏡石町立鏡石中学校

 

一 主題設定の理由

 

これまでの本校の運動部活動は、顧問教師と生徒との目標のずれや、選手中心の勝利至上主義的傾向がみられたことから、すべての部員が自ら意欲的に取り組む活動は少なかった。

1 教育目標具現の観点から

〔教育目標〕

○ 健康でたくましい生徒

○ 進んで学習する生徒

○ 礼儀正しく思いやりのある 生徒

〔校訓〕

○ 最善を尽くせ

〔生徒像〕

○ 豊かな心をもち、意欲的に自分の課題解決に努める生徒

2 学校体育経営の目標から

本校の体育経営の目標は、学習指導要領、学校の環境、生徒の実態等を踏まえ、次のように設定している。

(1) 心身ともにたくましく、心豊かでしなやかな身体をもった生徒を育てる。

(2) きびきびとした節度ある行動のできる生徒を育てる。

(3) 目標をもち、意欲的に自分の能力・技能を高める生徒を育てる。

3 体育施設の実態から

本校は自校の体育館や運動場はもとより、周囲に町の体育施設が数多く設置されており、生徒の運動環境には非常に恵まれている。

そのため、これらの施設を計画的かつ有効に活用し、運動部活動を充実させることが可能である。

4 実態調査から

本校では伝統的に運動部活動が盛んで実績を挙げてきたが、実態調査の結果、次のような問題も浮き彫りにされた。

(1) 活動計画が明確でなかったため上手にならない。

(2) 活動時間が長いなどが生徒の活動意欲を阻害している。

(3) 勝利至上主義的傾向が強かったため、一部の生徒が活動の中心となっている。

以上のことから、「生涯スポーツ(楽しみ)の基礎づくりを目指し、生徒の自主性を尊重する部活動」を基本方針とし、すべての部員が意欲的に楽しく活動できる運動部活動の運営を目指して本主題を設定した。

 

資料 活動の意欲減退の関連図

 

二 研究の仮説(見通し)

 

二 研究の仮説(見通し)

 

生徒が自己の目標を設定し主体的に達成できるように、集団及び個に応じた効率的な指導法を工夫すれば、生徒は意欲をもって活動するようになるだろう。

 

集団及び個に応じた効率的な指導法とは、次の内容である。

1 適正な活動

○ 練習時間、休養日の設定

○ 正しい運動方法の指導

○ 健康保持、傷害防止の指導

2 生徒の自主的な活動

○ 援助者としての顧問教師のかかわり方

○ 生徒の特性に応じた活動目標の設定

○ 協力的な活動の推進

3 効率的な練習

○ 年間活動計画の整備

○ 活動場所の効率的な活用

○ 部員全員が取り組める活動内容の設定

 

 

 


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