教育福島0170号(1993年(H05)04月)-016page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

<めあてカード>

日反省することにより、意欲的に生活する姿が見られるようになってきている。

 

めあてカードで毎日反省することにより、意欲的に生活する姿が見られるようになってきている。

(2) 全体活動を通しての指導

1) あいさつ運動

PTA活動の一つであるめあてカードによるあいさつを強く呼びかけ、あいさつ標語を募集し、看板を立て、登校時のあいさつ運動をすることにより、元気なあいさつができるようになってきている。

2) ふれあい活動

児童会活動を見直し全校生で活動できる時間を多く設定した。一年生を迎える会・七夕集会・収穫祭などの実施計画に道徳的な指導内容を明記することにより、活動の意義を考えながら指導するようにした。そのため、集会等を楽しく感じて意欲的に活動する児童の姿が多く見られるようになった。

3) 美化活動

今までの清掃活動を見直し、清掃カードによる賞賛を行うようにした。奉仕活動では、意義を話し合わせ、二人一組のゴミ収集なども行った。進んで取り組む児童が多く、日常の整理整とんがよくできるようになった児童や環境について考える児童も増えてきている。

4) 栽培活動

創意の時間に位置づけている一人一鉢と農園活動の中で、自然とのふれあいや児童相互の思いやりを大事にするようにした。その結果、サツマイモ栽培では上級生が下級生の世話をし、児童会委員会の主体的な取り組みが見られるようになってきている。

(三) 授業研究部の取り組み

道徳の時間は、学校の教育活動全体、さらに家庭や地域を通して行われる道徳教育を調和的に補充・深化・統合することにより、人間としてのより望ましい生き方について児童自らが自覚する時間であるととらえ、小・中学校交流授業研究会や校内授業研究会を通して指導法の研究を行ってきた。

特に、低学年では役割演技、中学年では板書や道徳ノートの活用、高学年では話合い活動の手だてを中心として研究実践を重ねてきた。

授業研究を通して、ねらいとする価値や資料と体験的活動との関連を重視して考え、生かそうとする授業が増えてきている。また、道徳の時間の指導の仕方が多様化し、児童も道徳の時間を楽しく思い、自分の考えを積極的に述べ合い、自分を見つめてノートするようになった。

なお、授業や生活の基盤となる学級経営の充実にも努めてきている。

(四) 調査資料研究部の取り組み

各種の調査、広報活動、資料の整備を中心に行ってきた。調査や検査結果を分析することにより、実態把握と変容把握がなされ、研究を進める上で多くの資料が得られた。

保護者や地域住民への啓発を図るために、道徳通信を月二回発行し、町の広報誌に推進状況を掲載した。学年学級だよりの内容として、道徳に関することが多く盛り込まれるようになってきている。また、保護者の感想や意見も寄せられ、家庭との連携を図る上で大変有効であった。

授業研究の資料や先進校の資料・参考文献などの整備保存を行った。

 

五、今後の課題

 

(一) 道徳の授業に児童の体験的活動を生かし、道徳的実践力をつける授業のあり方の研究を深め質的向上を追求していきたい。

(二) 学級づくりを中心にすえ、学校の教育活動において、個を生かし生き生きと生活や学習ができる場を設定していく教師の研修と努力を続けていきたい。

(三) 二年間の成果が定着するまで、日々の授業の積み重ねを大切にしていきたい。さらに、家庭や地域との連携を一層深め、道徳教育を進める体制づくりを確立したい。

 

 

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。