教育福島0170号(1993年(H05)04月)-018page
リーダーとしても成長してきた。
2) 町内ゴミ拾い
例年は生徒会行事の一つとして実施してきたが、本来奉仕活動は強制されてやるものではないことを自覚し、校舎のまわりから周辺へと活動を広げようと、生徒会が発案し有志によるゴミ拾いを実施した。
3) 文化祭活動を通しての生徒の自主活動
生徒会執行部を中心に、自分たちで話し合い決定する習慣が少しずつ定着し、有志活動を中心に全校生の要求を引き出した。その中心となったのが生徒会だよりであり、親しみをもって読まれた。その結果、クラス討議もできるようになり、最終的な決定は生徒総会を開催して各クラスの意見、提案を出し合い時間をかけて行った。
文化祭の取り組みでは、クラス奉仕部、全体練習と縦割り、横割りでの活動に積極的に参加した。
その中で「協力」の大切さを活動を通して感じ取ったり、整理整頓、時間の大切さなどの基本的な生活習慣が培われたのは大きな収穫であった。
(三) 授業研究部の取り組み
道徳の時間を、人間のよりよい生き方について生徒自らが考え学ぶ時間、つまり「じっくりと自己を見つめる」時間と考え、資料を通して今までの自分の生き方や人間としてのあり方がどうであったかをじっくりと見つめさせ、自律的な行為が取れるような道徳的実践力を育てる場面であるととらえた。授業研究におけるテーマ「価値にせまり、自己をみつめさせる指導の工夫」を決め、主題に迫る手だてとした。
生徒の道徳の授業に対する意識が高まり、授業の中で自分の考えや意見を素直に発表できるようになってきたのは教師の取り組みの成果である。印象的な導入や資料提示により生徒を引き込むことができた。
(四) 調査資料研究部の取り組み
1) 実態調査
道徳性検査、各種アンケート等により本校生徒の実態を調査し、授業等に役立てるようにした。
2) 広報活動
保護者との連携を図るために、学年学級だよりの発行を行い、学校との協力共有関係を作り出すための一助とした。
3) 資料収集
道徳の授業に必要な資料収集、副読本、参考図書の活用を図った。
五、今後の課題
(一) 生徒会を中心として「よりよい校風づくり」をさらに推進し、学年や学級における日常の実践活動を充実させ、生き生きとした学校生活の創造を継続指導したい。
(二) 資料の見直しや発問の工夫により、話し合いの活性化を図るとともに「心をゆさぶる授業」をさらに追求し続けたい。
(三) 道徳性育成のための豊かな体験的活動をさらに充実させ、密度の濃い活動ができるよう工夫することが必要である。
(四) 普段からの学級づくりを心がけていくことにより、より深く自己を見つめさせていきたい。