教育福島0173号(1993年(H05)09月)-042page

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お知らせのページ

福島県教育委員会

 

高等学校教育の質的向上を目指して

-教育公聴会報告-

 

県教育委員会は、毎年県内二〜三の地区を巡回して、教育広聴会を開催しています。教育広聴会は、県内各地の教育関係者及び地域住民の方々から、福島県の教育が抱えている諸問題について意見を聴取し、本県教育行政の参考に資するという目的で、昭和四十七年度から開催しているものです。

本年度は、主題を「これからの本県高等学校教育について-高等学校教育の質的向上を目指して-」とし、第一回を県北地区、第二回を会津地区、第三回を県南地区でそれぞれ開催し、各地区の代表者から、高等学校教育の質的向上を目指す視点から意見を発表していただきました。

本紙では、第一回〜第三回までに出された発表者からの意見・要望等の中から、主なものを取りまとめ、掲載しました。

 

意見・要望事項等

(第一回〜第三回のとりまとめ)

 

・ 40人学級について

1) 40人学級の推進については、大変よいことである。

2) クラスにも、生徒の心にもゆとりができ、先生の指導力も発揮できる40人学級をできるだけ早急に実現できるよう強く要望したい。

3) 生徒の仲間づくりや自立心の育成等からも40人学級が適正である。

・ 総合学科の設置及び学科改編について

1) 総合学科は高校進学後の進路決定が可能であり、不本意入学の解消になるなど第三の学科として期待を寄せている。

2) 総合学科の設置が、新たな学校間格差を生む原因とならぬように、その性格づけを明確にした適切な学科運営を望みたい。

3) 総合学科は、働きながら学ぶ人にとってよい環境であると考える。

4) 自分は何が好きか、何に向いているか等について考え、進路を決定していくことができるようにするためにも総合学科の設置と融通性のある学科改編には大いに期待している。

5) 定員割れから統合・廃校の危機となっている学校については、学校名称の変更、総合学科等の新たな学科の導入を図るなど、大幅な改善が必要である。

6) 時代の変化と科学・技術の発達に即応した農業科の新たな学科改編が必要である。改編にあたっては、指導教員や施設設備の充実を図る必要がある。

7) 経済ニーズに合った職業科として、流通科や観光科の設置を希望する。

8) 農業科にも有機農業の専門教科を設けるか有機農業学科を設けて欲しい。

9) 県南地区の学区内にも、福祉科、国際科、英語科、インストラクター科を設置して欲しい。

 

県北地区

 

県北地区

 

・ 単位制高校について

1) 「新しい学力観」に基づいた単位制高校のさらなる推進を期待したい。

2) 自分の興味・関心等に基づく教科科目が選択でき、学年枠を外した授業等は学習意欲を高め、楽しく充実した高校生活を送るうえで単位制は有効である。

3) 川口高校に「社会(地域)福祉学科」を設置して欲しい。

4) 単位制高校にしても(総合学科にしても)、10年くらいの長いスパンで、その成果を見て結論を出すようにしてほしい。

 

 

 


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