教育福島0175号(1993年(H05)11月)-035page
商業 家庭 科学 定時制 通信制 養護教育 国際教育 JRC
本連盟の中心的な事業は、福島県高等学校総合文化祭の開催です。これは加盟専門部の活動の成果を発表する場となっており、今年で十二回目を迎えました。現在県南地区を中心に開催中ですが、七月十五日には、郡山市民文化センターにおいて、総合開会式が盛大に催されました。県教育長をお迎えし、各地区・各専門部代表約二千名が参加しました。実行委員会(菅野栄子委員長)をはじめとした県南地区の先生方と生徒たちが一体となって実現させたすばらしい開会行事でした。特に、聾学校と郡山養護学校の生徒たちが他の高校生と一緒に踊った創作ダンスは、参加者に深い感動を与えました。
また、全国高等学校総合文化祭への代表派遣も、本連盟の重要な事業となっています。今年は、八月四日から八日までの五日間、大宮市・浦和市を中心に埼玉県で開催され、全国各地から一万七千名の高校生が集いました。本県からは、県代表生徒をはじめ、器楽・管弦楽、美術・工芸、書道、写真、放送文化、演劇の各専門部代表百九十名が参加しました。参加者は全国の仲間たちの発表に学び、友情の輪を広げて戻ってきましたが、その経験は日々の文化活動の中に生かされていくことと思います。
このほか、本連盟では、各専門部の研修会・講習会への助成、質の高い芸術を鑑賞する機会を提供する啓発助成一今年度は会津地区の三校が対象校となりました一、活動内容を広く理解してもらうための会報・記録集の発行などを行っています。広報委員会(三村達道委員長)により、七月に会報第十二号が発行されてましたが、初めて全生徒・全教職員に配付することができました。
毎年二月に発行する記録集は「文化の継承と創造」と題されていますが、県内各地の先生方と生徒たちの汗と涙、そして笑顔こそが、「文化の継承と創造」の証であろうと思います。それらの活動を保障するためにに、またそれらの活動に支えられて、本連盟は存在しています。
発足以来七年目を迎え、来しかたをふり返りながら、事業の面でも組織の面でも、一層の充実がはかられるよう努力していきたいと思っております。
福島県声楽協会
会長 皆川郁夫
福島県声楽協会は、音楽演奏の基礎基本である「歌うこと」ベルカント(美しい歌)を愛し、その研究を進めるとともに、演奏活動を通して地域社会の文化の発展に寄与することをねらいとして活躍している。
会員は現在四十九名、四十四年の伝統を持つ本協会は、その時、その時代に有為な会員を指導者として世に送り出している。現在の会員も、中・高・大学の教師を始め、地域のリーダー・オペラ歌手、研究者、音楽教室経営者等さまざまである。
現在クラシック音楽の分野で、それぞれの分野で活躍しながらも、研さんを積み、県芸術祭主催行事として年一回の発表会を県内持廻りで、各支部担当で開いている。
発足は昭和二十三年で、始めは声楽研究会の形をとっていた。当時東京芸大講師、後に国立岡山大学教授、藤村晃一(東京在住)を中心とする「晃声会福島支部」としてスタートした。松田芳子(元福大教授)野地光二(ハワイ在住)平沢荘司(元安達高教諭、故人)皆川郁夫(現会長)等が創立会員であった。