教育福島0175号(1993年(H05)11月)-047page
わたしの学校・ぼくらの活動
生き春生きとして
楽しい学校生活
会津若松市立大戸小学校
本校では、教育目標である「心豊かで実践力のある子ども」の育成を目指し、児童の自主的な態度や思いやりと奉仕の精神を育てることを重視し、教育活動の中に、児童一人一人が生き生きと取り組むことができるような体験学習や実践活動を位置付けています。
体験学習の中核は「緑の少年団」の活動にありますが、そこからさまざまな活動に関連・発展させて、全校的な取り組みをしています。その活動の一端を紹介いたします。
本校の中庭に「花の広場」という花壇があります。花を美しく咲かせるために、児童は落ち葉の堆肥やくん炭作りなど、土作りから行い、丹精こめた花壇づくりをしています。その結果、中庭で憩い花に親しむ姿が見られ、児童たちの「心の広場」となっています。この度の県花いっぱいコンクールでは、「県教育長賞」をいただくことができました。更に花いっぱい運動の一環として、地域内の施設訪問や学区内のクリーン作戦、募金活動など、活動の輪を地域へと広げています。
また、保健委員会を中心とした「よい歯の教室」や食後の自主的な歯みがきの実践、PTA厚生委員会や学校保健委員会など、それぞれの立場での活動も盛んに行っています。今年はそれが認められて、「よい歯の学校」として、「特別栄誉校賞」という最高賞を受賞しました。
この他にも、児童たちの発想を生かしてっくりあげる運動集会や大戸小祭りも、実践を通したよい体験学習の場となっています。生き生きと楽しい学校生活を送る中で、協力や思いやりの大切さを知り、失敗などに負けない逞しい子どもたちに育ってくれることを願っています。
豊かな体験を通じて育つ生徒たち
−学校週五日制−
会津高田町立第一中学校
休業土曜日の過ごし方を記録する生徒たちの『あすなろ』ノートには、次のようなことが書かれている。
〇九時まで地区生徒会の廃品回収、その後、体育館の裏口まで運んだ。まじめにできた。
○友だちと体力づくりをした。およそ二キロ走った。
○家族と梨狩りに行ってきた。
○友だちと魚釣りに行き、釣った魚を塩焼きにして食べた。カニやザリガニもとれた。
○部屋の模様替えをした。
「社会の変化に対応した新しい学校運営に関する調査研究」の協力校として一年が経過した。この間、生徒たちは地域の人々と汗を流す経験や地区生徒会によるボランティア活動、自然に恵まれた郷土を知る体験活動、親子のふれ会い、ゆっくりとした休養など、マイプランに沿って活動をしてきた。その中で社会性を養い、主体的な判断力や行動力を確実に身につけてきているように思われる。これは、学校週五日制のねらいとするところであるが、様々の体験や活動が生徒の意識を変化させ、ひいては親の考えにも変化をもたらしている。
一方、教師にも意識改革が求められている。生徒の個性を伸ばし、学ぶ意識と自主的・自律的な生活態度の育成により、目をキラキラ輝かせて学校生活を送れるように支援のあり方を模索しているところである。
『あすなろ』ノートに記録される内容がさらに豊かで多様なものとなることを願っている。生徒と家庭・地域・学校が一体となって休業土曜日における生活の充実を図り、生涯学習の基礎づくりにあたりたいと考えている。
「花の広場」で憩う児童たち
空きかんの仕分け作業