教育福島0176号(1994年(H06)01月)-030page

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勤勉なことは貴いことだが、忙しさの中で「人生に心の余裕」が亡くなってはいないか。心が貧しくなってはいないかと懸念する。

世界の国の人々から、日本人は、本当に文明国の友と見られているのだろうか。内村鑑三は、「文明は蒸気にあらず、電気にあらず、憲法にあらず、科学にあらず、哲学にあらず、文学にあらず、演劇にあらず、美術にあらず、人の心の状態なり」と書いていることは意味深い。

生涯学習の提唱者ポール・ラングラン氏は、生涯学習について次のように語っている。「あらゆる教育のターゲットは、人間性の確立である。人々が、さまざまな経験や交流を重ねながら人生を窮めていくことこそ、生涯学習の意義であり、発展である。」そして、「日本人は、生涯学習をワクの中で考えているようであり、ヘッドだけになってはいないか」と指摘し、「人間のすべて−ヘッド、ハート、ボディの三つの機能を駆使してこそ、真の人間性の完成を目指す生涯学習の具体化が図られるのである」と。

日本には日本の歴史や文化を背景としての生涯学習のやり方があると考える。氏の日本に対する鋭い示唆と今回の旅行で得たことをもとに、日本の今後の生涯学習の在り方についてもう一度考え直してみたい。

世界の人々はそれぞれ幸せを願って生きている。地球の生涯学習を考えたとき、同じ世紀に生きるものとして、民族を越え、地球家族の同胞として、ともに助け合い愛し合うこと、そして許し合うことが大切である。そのために私たちは具体的になにを成さなければならないのか。眼下に広がる広大なシベリア上空の帰路にあり、旅行先のそれぞれの国で見聞したことを回想しながら、ふとそんな思いに耽っていた。

(県教育庁生涯学習課社会教育主事)

 

▲フランス(モンペリエのアンドレ・マルロー幼稚園児と)

▲フランス(モンペリエのアンドレ・マルロー幼稚園児と)

 

「あづま荘」を気軽にご利用ください!

 

「あづま荘」は、公立学校共済組合の組合会員と、ご家族の皆様の宿泊保養施設として県都福島市の飯坂温泉にあります。

組合員の皆様には居住地(勤務地)が県下全域にわたっていることもあって、十分なご利用、ご活用をいただいていないのが実情です。ちなみに昨年度の県内組合員等の利用は一一、四五二人であり、あづま荘の総宿泊人員に対し四四%の割合で、半数に満たない利用状況となっています。

公立学校共済組合では、組合員の福祉の増進と宿泊施設の利用促進を図るために、下記の利用助成を行っていますのでご活用ください。

「あづま荘」は、皆様に、心に残る旅の思い出をお届けできるものと思います。

支配人以下職員一同、「まごころのこもったおもてなし」をモットーに、皆様のご利用をお待ちしておりますので、どうぞお気軽にご利用ください。

 

あづま荘利用の場合

公立学校共済組合・数職員互助会からの助成があります。

●利用助成の顔

宿泊 1人4,000円

会議 会議室使用料の半額

会食 1人4、500円以上の会食(ただし5人以上) 1人 1,000円

婚礼 1組100,000円

その他、組合員の特典がございます。

詳細は電話(0245)42−3381へ

 

 

 

 

 

 


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