教育福島0178号(1994年(H06)04月)-046page

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ふるさと探訪

 

県指定重要文化財(建造物)

松風亭蘿月庵 一棟

附「蘿月」の書がある水盤 一個

「垂桜」の書がある掛軸 一個

所在地 白河市字菅生舘二番地 南湖神社境内

所有者 南湖神社

 

寛政年間(一七九五頃)、白河藩士三輪権右衛門が、茶人であった父仙鼠のために府内九番町の別邸内に建立させたと伝えられている茶室である。藩主松平定信も時折訪れたとも伝えられており、その筆による掛け軸の「垂桜」や「水盥」の「蘿月」などの書も残されております。

文政六年(一八二三)松平氏の桑名への国替えに際して、常盤惟親に譲渡され、その屋敷内に移され、明治の初めこの屋敷が西白河郡役所の敷地に転用された後もその一隅に存続したが、大正十二年(一九二三)五月に南湖神社に寄贈され、現在地に再度移建され現在に至っています。木造平屋建て二士二平方メートルの茶室で由緒が明確で、原形をよく保っており、東北地方では数少ない近世茶室の一つです。

平成六年三月三十一日付けで県指定されました。

 

県指定重要文化財(書跡)

 

県指定重要文化財(書跡)

正親町天皇宸翰額字 二通

所在地 いわき市小名浜林城字大門九番地

所有者 禅長寺

 

正七年(一五七九)七月に禅長寺に下された正親町天皇の展翰(直筆の書)である。

 

昭和二十八年十月一日付けで県指定された重要文化財(工芸品)木造扁額「普門山禅長護国禅寺」および「海會」の正本(原本)で、天正七年(一五七九)七月に禅長寺に下された正親町天皇の展翰(直筆の書)である。

「普門山禅長護国禅寺」は、それぞれ一辺約九〜十一センチメートルの方形に切られた九文字が、縦百三十三センチメートル、横十七センチメートルの台紙に竪に張りつけられており、扁額作製に際して、文字の配列のために正本の一文字ずつを切断し、後に現状のようになされたものと思われます。

「海曹」は縦三十四・三センチメートル、横五十五・二センチメートルで、扁額「海曾」とほぼ同じ大きさです。

平成六年三月三十一日付けで県指定されました。

 

 

 

 

 


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