教育福島0179号(1994年(H06)06月)-008page
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特集1
生徒指導の充実
積極的な生徒指導の推進 −小・中学校教育−
生徒指導の充実を目指して −高等学校教育−
少年非行と対策
福島県警によれば、平成五年に県内で補導された非行少年は、三千二百七十一人で、前年に比べ八十四名(二・六パーセント)が増加しており、特に刑法犯少年、ぐ犯少年の数が平成元年から平成四年までは漸減の傾向にあったものが、平成五年は増加したことを重大視する必要があるとしている。
それらの非行の特徴的な傾向は、次のとおりである。
○ 刑法犯少年は三千五十一人で、前年度まで減少を示していたが、平成五年には増加に転じた。(資料1)
○ 刑法犯少年のうち、小・中・高校生の非行の割合は、八十一・三パーセントであり、非行の主流になっている。(資料2)
なお、高校生が減少したのに対して中学生・小学生が増加している。
○ 初発型非行(万引きや自転車盗など)は、前年に比べて百五十四人(八・四パーセント)増加している。(資料3)
〇 乗物盗では、自転車盗が高校生中学生で八十五パーセントを占めており例年比の二・六。パーセント増で憂慮される状況である。
○ 校内暴力は七件で、昨年と同様の数であるが、全て中学校で発生し、いずれも生徒間の暴力である。また、この暴力は、いじめに発展する様相を呈していると考えられる。
○ 性非行では、補導された女子少年は八十九人であり、高校生が全体の四十三・八パーセント、中学生が三十一・五パーセントであり、特に女子中学生の性非行は急増を示している。特に電話等による甘言などの誘いにのり、被害を受ける例が少くない。
資料1 平成5年の少年非行
(県警本部防犯警ら部少年課調べ)
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(注) ▲は減少を示す。以下同じ
資料2
刑法犯少年の学職別構成
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資料3
刑法犯少年の初発型非行の割合
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(県警本部防犯少年部調べ)
このような少年非行に対して適切な対応をするためには、一人一人の児童生徒が学校生活の様々な場面で自己の個性や能力を存分に発揮して、それらを伸長するとともに、存在感や成就感を体感するなど、学校が児童生徒の自己実現の場として機
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