教育福島0179号(1994年(H06)06月)-019page
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より、主体的に学び、身に付ける力の育成につながることであろう。
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図1 研究の組織
3)他人の干渉を嫌い個人主義的で、お金で何でも手に入ると思っている者が多い。物を作る背後の人間の生活が見えないからである。自分も物を生産する経験をすることにより、これまでの物質万能主義や利己主義を捨て心の豊かさへの価値観の転換を図り、豊かな心をもって生きられる資質が育てられるであろう。
(2)世界委員会自らが社会の一員であり、二十一世紀を担える人間であるという意識を育む体験、そして他の人を思いやる体験が重要と考えられる。すなわち、人間の在り方などを思索、発見し、深める体験を持つことにより、人間と人間の連帯を生み出すようになるであろう。
1)二十一世紀に通じるアイデンティティーを確立するためには、時間・空間、主義・主張を超えたグローバルな交わりを体験し、学び取ることにより広い視野を持てるようになるであろう。
2)一人一人が人間らしく生活できる世界を築くためには、世界中の動植物の全体系を慈しむ体験を通じて、お互いの生きる権利を尊重しあう態度を養うことにより、常に豊かな心で生活できるであろう。
3)二十一世紀においても、人類が発展を続けるためには、問題意識を持つだけでは不十分であり、問題点を学び、討論する過程を大切にすることにより、自らが率先して行動できる人間、たくましく生きる人間を育てることになるであろう。
(3) 地球委員会
彼らが生きる舞台は、この地球の生物圏であり、生きる時代は二十一世紀である。今その地球の環境は危機的状態にさらされている。人類も地球の環境と運命を共にしなければならない。今、環境を守らなければ、彼らの未来はない。環境の問題は明日の課題でなく今日の課題である。地球は人類だけのものではない。人類も地球の生態系の一部であり、生態系のバランスが崩れれば、自分自身をも破滅に導くことになる。地球上すべての生物と生物圏を分かち合うことにより、「略奪から共生へ」の自然観の変革が図られ、ライフ・スタイルの転換による生活のダイエットを日常的に実践できるようにしなければならないであろう。
1)知ることは愛につながり、さらに守ることにつながる。教科に限らず、特別活動、学校行事等あらゆる教育活動を通して地球環境と人間性活について知らせ、体験させ、考えさせることにより、視野が拡大し、自然観が深まり、生徒自身の変革を期待することができるであろう。
2)感動は人を動かす。音楽や美術や文学の作品を通して、また登山やキャンプや観察等の体験を通して、自然の美しさ、すばらしさについて感動を経験させることにより、豊かな感性が磨かれ、それが彼らを生活の場で、自然愛護へと向かわせることになるであろう。
3)心身のたくましさが行動を支える。心身ともに健全な日常生活を送れるように、彼らの基本的生活習慣の確立を援助することにより、生活の場で、地球市民の一人として、自発的、継続的に地球環境を守ろうとすることを根底から支えることになるであろう。
六 研究実践
(1) 在り方生き方講話会
二年次に当たる平成五年度は生徒への実践を目的とし、最初は、研究の意義と実践の概要について知らせるための方策を『在り方生き方講話会』の名称で実施した。平成五年四月二六日実施
(2) 地域懇談会
研究を進めるに当たって、懸念された項目の中に、地域との関わり合いの不足が指摘されていた。この指定研究では研究組織の中に「地域懇談会」を位置付け、研究を続けてきた。ここでの話し合いの中から、地域を知り、学校を知りそして大人を知り、自分がわかるような「在り方生き方」を模索してくれる事を期待して懇談会を開催した。
日時 平成五年七月十三日実施
(3) LHR
仮説に基づき、人間・世界・地球
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