教育福島0179号(1994年(H06)06月)-023page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

随想

日々の想い

 

ずいそう

ずいそう

 

精神力と勝利

佐藤隆宏

 

えることは、生徒に「勝つことの喜びと感激を体験させたい」ということです。

 

競技スポーツを通して指導者が考えることは、生徒に「勝つことの喜びと感激を体験させたい」ということです。

私も陸上部、スキー部の顧問として同じことを考える一人です。

ある人は、勝つためには自信を持たせることが大切だとか、根性だとか言いますが、私は練習で力をつけ、試合で勝利をもたらす最大のものは生徒の「精神力」にあるように思います。

私が担当する部活動は特設部として活動しており、部員は二つ以上の部に所属しています。少ない時間の中で効果的に練習を進め、勝利するためには、強い精神力を養うことが最優先されます。

そこで、生徒が勝利を得るための精神的な要素を次のようにとらえさせ、指導にあたっています。

まず、物事を前向きに考え、困難や悪い状況でも悩んだりしないプラス思考を持つ。次に、自分の能力や可能性を信じ、自信を持つ。そして、常に自分のベストを尽くし、粘り強く最後まで努力する意志を持つ。

さらには、自分や自分のチームの目標を意識し、目標達成のためにやるべきことを明確にすることなどから活動への意欲づけをさせています。

また、規律ある生活を重視させ、あいさつや礼儀、仲間への思いやりなど人間としてあたりまえのことができて初めて選手であることも理解させています。

次に、はっきりとした主張や自分なりの考えを表現できる。練習や試合で自分のすべきことに集中できる。新しい技術や試合での動きに頭の中で思い描きイメージする。そして、練習や試合での状況を客観的にとらえ、自分の闘志をかり立てる方法や心を落ちつかせる方法を知る。不安や緊張、否定的な考えや気持ちをコントロールし、積極的で安定した気持ちで試合に臨む力を持つことが技能修得の前提条件となり、数々の実績を残してくれました。

中学生が試合で勝つためには、単に厳しい練習をするだけでなく、自信と満足感を感じとれる毎日でなければならないと思います。そして、何より「感激」を与えてくれる生徒達に、我々指導者が感謝する気持ちを持って接していくことが、強い精神力を養い、勝利へつながるものだと思います。「精神力と勝利」この言葉の陰には、教師と生徒相互の深い信頼関係が大切になります。この関係が成立した時に、強い精神力を発揮し、大きな成果へつながり、本当の勝利の喜びを感じるのではないでしょうか。

(二本松市立二本松第三中学校教諭)

 

輝やかしい生徒達との出会い

大石和歌子

 

スがようやくまとまりを見せはじめたのが、一学期も終わろうとする頃でした。

 

二年次のクラス分けの時に「進学クラスの一つを担当してください」と言われ、そのクラスがようやくまとまりを見せはじめたのが、一学期も終わろうとする頃でした。

具体的な進学の目標を持っている生徒もいましたが中には、目標を一つに絞られずにいるK子、英語は苦手だが好きなので英文科に行きたいというN子、ジャーナリストになりたいS子、ピアノが得意で音楽科志望のA子など多種多様の希望を持つ生徒がほとんどなので、私は「合格できる学校よりも努力して入りたい学校へ」がこれからの人生には最も大切と思い、本人の意志を最優先に勧めました。

指導の過程で私自身もいろいろなことを学びましたが、ほのぼのとし

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。