教育福島0180号(1994年(H06)07月)-041page

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る力を持っていることを改めて知らされました。

これからも、小動物や草花の世話、さつま芋つくり、もちつきなど、発達段階や園生活の流れに即した活動や行事を適切に取り入れるなど、直接体験を積み重ね、自然やものごとに対する興味や関心を一層高める保育をしていきたいと思います。

また、自分の力が十分発揮できるよう一人一人の思いや願いを大切にした環境づくりに努めていきたいと考えています。

 

いちごがいっぱい/

いちごがいっぱい/

 

社会性を育てる

交流学習

飯舘村立臼石小学校

本校は、はあと記念財団より、平成五年度へき地教育研究校に選定されました。

本校の児童は、素直で純朴であり、勤労意欲にも富んでいますが、表現力や社会性、自主性がやや不十分です。

そこで「大規模校との交流を通して、社会性、自主性を高めるにはどうすればよいか」というテーマを設定し、環境の異なる大規模である原町第一小学校を各学年ごとに訪問し、交流学習を進めてきました。

「出会いの会」では、学校紹介や校歌斉唱、自己紹介を行い、両校の理解を深めることに力を入れました。

また、「合同学習」では、多人数の中で学習することの楽しさや、協力したり相談し合うなど、交流を通して積極的に働きかけていくことの大切さを味わうことができました。

「合同給食」では、自由な雰囲気の中で、仲良しになった友だちと食事を通して、さらに交流を深めました。

「自由交歓」の時間も設け、自分から進んで交流を深めることができるようにしました。もうこのころになると親しみも増し、お互いに住所を確め合って文通の約束をする姿も見られるようになりました。

交流を通して、児童たちは、大規模校の児童と行動を共にするなかで、まわりの友だちに自ら働きかけて行動することの大切さに気づきました。このことは、社会性や自主性を伸ばすうえで、大変有意義な体験になりました。

これからも同校との交流を続け、図画や習字などの作品交流や文通を通して心の交流を一層深めるとともに、自分のよさや可能性を積極的に発揮できる児童の育成に努めていきたいと思っています。

 

交流学習「出会いの会」

交流学習「出会いの会」

 

一人一人を生かす学習

指導の改善

〜ネットワークプラン〜

富岡町立富岡第二小学校

平成四年度から三年間、県教育委員会より指定を受けた小・中学校教育ネットワークプラン事業も最終年度に入りました。これまでの取り組みの主な内容とその成果の一端を紹介します。

本事業を推進する四校の共通のテーマとして「新しい学力観に立って、一人一人を生かす学習指導の改善」を設定し、各小・中学校の特色を生かしながら、研究を進めてきました。

一、問題解決的学習の進め方

(一)特に、導入時の課題の与え方と終末のまとめ方の工夫

二、一人一人のよさや可能性を伸ばす指導法

(一)「よさ」を生かす個人カードの工夫を店明

(二)ティームティーチングの効果的な進め方

(三)観点別学習状況の評価の考え方と進め方など。

三、小・中学校の連携の方法

これらの研究内容を授業を中心に実践を積み重ねてきました。これまで次のように成果がみられます。

(一)問題解決的学習、直接経験、体験的活動を取り入れた学習活動が多くなり、学習を楽しむ姿がみられること。

(二)課題を主体的にとらえ、意欲的に調べたり、発表したり、まとめたりする学習が身に付いてきたこと。

また、合同授業研究会を重ねてきたことにより、町内教職員の和が築かれ、お互いによさを知り、熱心に話し合うことができたことなどが大きな成果としてあげることができます。

今後も、新しい学力観に立つ指導を通して、真の学力を身に付けた児童生徒の育成に努め、主題に迫る研究実践に取り組んでいきたいと思います。

 

真剣な授業風景

真剣な授業風景

 

 

 


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