教育福島0181号(1994年(H06)09月)-030page

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オープンスペースでの保育

土舘和子

 

三春町中郷地区に生涯学習の施設として中郷学校が建設され五年になりました。

 

梅、桃、桜が一度に咲く春、滝桜で有名な三春町中郷地区に生涯学習の施設として中郷学校が建設され五年になりました。

幼稚園と公民館・小学校が接続して建設された複ム尾州設です。

園舎内は,ドアや仕切りがなくオープンスペースで自由往来のできる生活空間となっています。

初めて園舎に入ったときは大変広く感じ、どのような保育活動になるのだろうか、隣りのクラスは気にならないのだろうかなど、不安や戸惑いもありました。

しかし、オープンスペースでの子供の活動は一か月も過ぎると落ち着き、隣りのクラスの声や行動など一向に気にしなくなりました。

一人一人の子供に意欲的に楽しい活動をさせるために、活動内容や活動目的に応じて年齢別や合同の保育をします。お店やさんごっこの準備などを四歳児と五歳児がお互いに刺激を受け合って行っています。

広いオープンスペース全体が宇宙や海中になることもあります。プラネタリウムを見学し天空に映された満天の星に感激し、「宇宙に行ってみたい」など会話がはずみ、宇宙へのイメージが強くなりました。宇宙探険ごっこの始まりです。広い空間が遊びの発展を左右し活動を起こさせる刺激になりました。

発表会ではオープンスペースが舞台となり演じる子供と観客とが同じ目の高さで緊張することなく、伸び伸びと表現できます。発表会は、一人一人がみな主人公でいろいろなドラマを作ってくれます。幼児たちは、大きな満足感で胸を膨らませます。

このような、オープンスペースでの空間で四歳児と五歳児が一緒に遊び、その中から遊びのルールやみんなと力を合わせる協力などを自然に身につけていくのだと思います。

広いオープンスペースのある環境で、幼児同士がかかわり合うことで意欲や好奇心を育て、また、幼児自らの発想を大切にして、やりたい遊びができるように援助しなければと思います。

今日もまた、あの幼児たちと遊べるというわくわくした気持ちが伝わるように「遊び心」を忘れず、オープンスペースでの活動を子供と共に作り上げていくように頑張ろうと思っています。

広い空間での保育活動を通し、活動意欲を育て、来春、オープンスペースの小学校に送り出したいと思います。

(三春町立中郷幼稚園教諭)

 

「宇宙探険」

「宇宙探険」

 

いま、民俗芸能がおもしろい!

第二十九回を迎えた福島県民俗芸能大会は、十月二日(日)午後一時三十分より矢吹町の「矢吹町文化センター」で開催されます。

昭和二十六年福島市の新開座で開催して以来へ出演団体は二二九を数え、いまや福島県の民俗芸能を語るには欠かせない伝統ある行事となりました。福島県で生まれ、多くの人々に継承され、現代に息づいている心のふるさとを確かめに県民の皆様のお越しをお待ちしております。

出演団体(順不同)

・明新の獅子舞(矢吹町)

・神炊館神社の太々神楽(須賀川市)

・会津磐梯山盆踊(新鶴村)

・会津万歳(新鶴村〉

・佐布川の早乙女踊(会津高田町)

・村上の田植踊(小高町)

・根宿の天王祭太鼓(矢吹町)

 

昨年の民俗芸能大会

昨年の民俗芸能大会

(相馬宇多郷の神楽)

 

 

 


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