教育福島0181号(1994年(H06)09月)-041page

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わたしの学校・ぼくらの活動

 

教科教室型特質生かした学習指導の工夫

会津若松市第二中学校

 

本校は、全国でも珍しい教科教室型の校舎で平成二年度末に完成、今年度で四年目を迎えます。観光都市会津若松市を代表する鶴ヶ城の真向いに位置し、新学習指導要領の趣旨を生かした校舎設計ということで、全国各地から視察者が訪れています。

一見お城を思わせる校舎は三階建、九教科すべてが、それぞれの研究室を持ち、教科の教室が研究室に隣接して並んでいます。教室それぞれが教科の特徴をだしていて、授業になると生徒が、時間ごとに移動して授業を受けています。

また、同じ教科の教室でも、それぞれサイズが異なり、グループ学習やティームティーチングといった多様な授業展開にも対応できるように造られています。教科メディア空間の存在も特徴的です。教科メディアは、いわば「教科自由広場」といった空間で、それぞれの教科ゾーンにあり、教科と関連した掲示物や書籍展示物が置かれています。教室との仕切りになっているスライディング・ボードを取り外せば、複数の学級が一斉に授業を行うことも可能です。

本校では、こういった校舎の特質を生かすため、平成三年度当初から研究を重ねてきたが、平成五年度からは市の教育研究校の指定を受け、現在十一月の公開研究発表に向けて本格的に取り組んでいます。

具体的な課題として、学習形態の工夫、メディアを含めた教科ソーンの利用の工夫、そしてコース別学習の工夫などがあげられていますが、いずれにしても個を生かし生徒の主体性を育てるという時代の要請に合った研究にしょうと考えています。

 

〈理科メディアでの実験観察授業風景〉

〈理科メディアでの実験観察授業風景〉

 

国体に向けて今

−弓道部−

河沼郡河東町立河東中学校

 

本校は、中学校としては県内で唯一弓道部のある学校です。平成三年四月に正式な部活動としてスタートしてから今年で四年目。部員は現在四十名を数えます。

弓道は、他の運動部に比べ運動量こそ少ないものの、集中力や忍耐力、礼を重んじる精神と動作が要求されるという点では非常に厳しいスポーツです。初めはこの未知のスポーツに戸惑い気味だった生徒たちも、弓つかを握り矢を番えて的に向かう時の緊張感と、見事、的中できた時の喜びを味わうにつれ、弓道の持つ面白さや奥の深さに魅せられていくようです。

学校には弓道場がないため、部員たちは放課後、学校から約一キロメートル離れた会津藩校日新館内の弓道場に通っています。同弓道場は来年開催されるふくしま国体の近的競技会場に予定されており、わが弓道部は国体会場で毎日練習ができるという非常に恵まれた環境にあります。

町が国体の開催地になるとあって河東中学校弓道部への地元の関心は高く「わが町からぜひ国体選手を」との期待が寄せられています。また、平成四年度から県の国体競技力向上の強化指定を受け、他県への遠征や全国大会出場、強化合宿などを行ってきました。

昨年は、全国通信弓道大会個人の部において、優勝者及び準優勝者を出すという実績を残すことができました。また高校へ進学した部員の活躍もめざましく、その姿にも励まされて、部員たちの国体に対する意欲はますます高まっています。

 

〈鋭い「離れ」の瞬間〉

〈鋭い「離れ」の瞬間〉

 

 

 


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