教育福島0183号(1994年(H06)11月)-014page

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第五回実習(マヨネーズ作りと応用料理)

 

第五回実習(マヨネーズ作りと応用料理)

 

卵の性質を学び、栄養と健康を考えた利用方法を話しあい、その後マヨネーズを作り、それをベーコンポテトのホイル焼きに利用し実習を行った。マヨネーズも簡単に作ることができることがわかり、食品知識が深められた。

 

第六回実習(さんまのポーポ焼き・炊き込み飯・豚汁)

 

新鮮な魚が入手しやすい地域であることから、大衆魚を気軽に利用できるようになって欲しいと考え実習した。はじめて魚を料理する生徒が多く、包丁を手にするまでの騒ぎは、大変なものであった。生徒からは、「我が家の魚料理秘伝」の紹介もあり、活気あふれた実習であった。

 

調理実習は、家庭科の学習の中で生徒が最も興味・関心を示す学習であり、積極的に取り組んでいる。どの実習にも「楽しかった」「おいしかった」という声が多く、食べ残しもなく嬉しい限りである。しかし、女子の実習では説明が不要であった米の洗い方炊き方、洗剤の使い方、食器や用具の整理に指導が必要であったり、用具や調理用語に説明を求められることもあった。実習後の感想の中に「料理を作ることは重労働である」「商売になる食品を作ることは難しい」等、女子にはなかった意見があり、生徒から学ぶことも多くあった。

 

た最新の施設・設備の整った中で不自由なく実習ができる環境に感謝している。

 

試行錯誤の半年であったが、生徒たちは中学時代から家庭科を共修しており、違和感なく自然に取り組んでいる。また最新の施設・設備の整った中で不自由なく実習ができる環境に感謝している。

市販食品が豊富に出回り、電化製品が普及し、便利な調理用具も簡単に入手できるようになってきている中で、栄養や健康を考えそれらを上手に利用できるようにさせたいと思う。食べることを大切にし、どこでも楽しく料理ができる男子が増えて欲しいと願っている。今後も、男子が家庭科を学ぶ意義を生徒とともに考えていきたい。

 

表1 献立と調理 −日常食の調理−

表1 献立と調理 −日常食の調理−

 

「ロール・プレイング」の指導実践

県立福島東高等学校

 

「家族をつくる−−家族の問題」の中で、ロール・プレイングの手法を用いて授業を展開しました。

ロール・プレイングという技法は精神科医であるJ・L・モレノが創始したもので、「今、ここで」すぐさま他の人々の社会的な役割や、自分自身の新しい役割を即興的に演じるというものです。演じることによって、他の人々の立場を経験したり、新しい自分を見つけることができます。そして、対人関係の障害を改善したり、人間関係において新しい役割を身につける訓練ともなります。

生徒たちは皆、それぞれの多様な家庭の中で生活しています。ただ単に理想的な家族関係を追及するのではなく、現実の様々な問題の中でより良く生きるための家族関係が考えられるように配慮して実施しました。

ロール・プレイングを始める前に生徒たちと次の約束をしました。

1) 最初はトラブルから始めるが、ハッピーエンドになるよう努力する。

2) どの役になっても、真心を込めてできるだけ前向きのセリフを言う。

 

 

 


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