教育福島0184号(1995年(H07)01月)-008page
特集
平成6年度福島県公立幼稚園・小・中・盲・聾・養護学校
教職員研究論文入賞者決まる
応募総数102点 特選4点 入選8点
平成六年度福島県公立幼稚園・小・中・盲・聾・養護学校研究論文の募集に県内各地区の教職員や学校から百二点の応募がありました。
論文の最終審査会は、各教育事務所の第一次審査及び義務教育課の第二次審査を経て、去る十一月十一日(金)に、四名の審査委員の先生方によって行われました。
その結果、次の四点(個人二点、団体二点)が特選となり、十一月二十一日(月)に、自治会館において表彰式が行われました。
〈特選入賞〉
○ 伊藤きみ子(福島市立杉妻小学校)
国語『個に応じて、適切な文章表現力を育てる指導』
−評価の試みを中心に−
○ 郡山市立赤木小学校(代表校長 柳沼忠興)
社会・生活『自ら学ぶ意欲・能力を育てる指導』
−学校内外の「学習センター」における具体的な活動や体験を通して−
○ 渡部昌邦
(葛尾村立葛尾中学校)
理科『生徒が自ら調べ適切に表現する力を高めるためのコンピュータ活用の研究』
−「地震の研究」を通しての情報教育−
○ 檜枝岐村立檜枝岐小学校(代表 校長 江面昌道)
道徳『自己を見つめ、心豊かなたくましい児童を育てる道徳教育』
−道徳の時間の指導を中心にした総合道徳の取り組みを通して−
また、八点の論文が入選となりました(別表参照)。
本年度の応募論文を見ると、豊かな自己実現のための基礎学力向上や新しい学力観に基づく教科指導等のあり方についての実践的・継続的な質の高い研究論文が目につきました。
〈審査委員〉
中村嘉男(福島大学教育学部教授)
庄司他人男(福島大学教育学部教授)
小林四郎(元福島市立福島第一中学校長)
椿薫(元福島市立福島第四小学校長)
〈審査の観点〉
(1) 研究の意図が明確で、主題は適切であるか。
(2) 研究の対象が明確であるか。
(3) 研究の計画及び内容が適切であるか。
(4) 論旨が一貫しており、説得力があるか。
(5) 必要な資料が精選され、整えられているか。
(6) 結論の導き方は適切であるか。
(7) 今後の実践に生かす手立てを講じているか。
〈審査講評〉
○ 全体として、テーマの設定、研究計画、資料収集、論文の構成等いずれも高い水準にあるものと認められた。特に、「新しい学力観」に立つ授業実践の丹念な記録と分析を中心とした研究論文に、今後の課題提示を含めて示唆に富むものが少なくなかった。
○ 県内各地の地域性、地理的・社会的環境に着目して、それを積極的に教材に取り込むなど特色ある研究が見受けられた。
○ 課題に積極的に立ち向かう意欲的な研究が多かった。
○ 多くの論文で「教師は子どもの支援者である。」という教育における重要な視点を大切にしている姿が伺われた。
○ 新しい学力観に立った様々な学習指導の試みによって、児童生徒に思考力・判断力・表現力等の資質・能力が着々と培われるなど研