教育福島0184号(1995年(H07)01月)-012page
背面掲示板で資料を見直したりして、進んでノートに書き込んでいた。二人組になって相互評価し楽しそうに話し合う姿やうれしそうに次の活動に進んで行く姿が見られた。
(2) 《視点2)》評価の工夫
1) 自己評価について
反省カード【資料3】を持たせた。
2) 相互評価について
相互評価カード【資料4】を用い、友達のよさを認め学び、共に高め合うことができるようにした。
3) 教師による評価
ア、評価方法と評価規準の設定
実践1から4までは試行錯誤的に行い、改善を加え【資料5】の評価記録用紙を作成した。短時間にその子を手速く評価し、次の支援に生きる評価を目指した。座席表による評価のように一単位時間だけでなく、一単元全体のその児童の学習状況、経過、変容、成果等が分かるようにした。単元の目標に合わせ重点的に評価し、その児童の個性が浮き彫りになるよう工夫した。
イ、児童の目前での即時評価
文章表現学習でも、児童の目前で行う評価支援(「結果の知識」をすぐにフィードバックしてやること)が、最も効果的であると思われる。そこで、本文の下書きを終え清書する前に「相談室」で教師の評価支援を受ける場を設定した。この方法が、最も個に応じた指導方法であると思う。が、計画時数の中で全員に徹底することは、難しい。そこで、TT方式をとれば、可能かと考えた。
(3) 《視点3)》基礎的基本的内容の定着のために
1) 「構成の仕方」の指導例 省略
資料3 自己評価カード
資料4 相互評価カード
四、結果と考察
1 自己評価力の変容
児童は、どの程度自己を客観的に評価できたのだろうか。自己評価カードの児童欄と教師欄を比較し、差異を調べた。また、その自己評価力の変容を実践1と実践3で比較した。
《取材、題名のつけかた》 そのよしあしがおおむね判断できた。
《主題文、要旨の書き方》 自分の書いた主題文が、書きたいことの中心を捕らえたよい主題文か否か、正しく自己評価することは難しい。‘
《構成の仕方》 よく構成できたか否か判断する力が、伸びていた。
《本文記述》 自分の本文が、優れているか否か判断することは、大変難しい。このことは、本文を推敲する力にも関係してくる。教師は、これらの実態をふまえて、主題文や要旨、本文を推敲する時、安易に児童の自己評価に任せることなくより適切な支援を行う必要がある。
2 相互評価について
(1) 相互評価力の変容
実践1では、相互評価は、約三十パーセントしかできなかったが、実践2、3と学習を重ねるごとに約八十パーセントがでるようになった。
(2) 相互評価の内容
相互評価については、可否の外に、内容と質が問題である。【資料6】
児童は、教師の予想以上に的確な感想やアドバイスをしていた。ほとんどが友達のよさについて賞賛し、マイナス面については、適切なアドバイスをしていた。教師一人では、到底なし得ない児童一人一人への細かいアドバイスや評価を、児童同士行っており教師の評価を補っていた。
3 文章表現力の変容
(1) 抽出児の変容
S児は、文章表現が苦手で、実践1では意見文にならなかった。自己評価では、自己、教師共に△が多か