教育福島0184号(1995年(H07)01月)-018page

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生徒が自ら調べ適切に表現する力を高めるためのコンピュータ活用の研究

 

生徒が自ら調べ適切に表現する力を高めるためのコンピュータ活用の研究

−−「地震の研究」を通しての情報教育−−

 

葛尾村立葛尾中学校教諭 渡部昌邦

 

1、研究の動機

今、学校教育に求められているのは、主体的な学習態度と各教科においてコンピュータ等を必要に応じて効果的に活用することである。このことは、社会の情報化が急激に進展している今日、社会の変化に主体的に対応するための情報活用能力を育成するためにも必要であると認識する。

本校は、へき地小規模校であり、生徒の情報源はおのずと限られたものになっている。したがって、生徒に学習活動を通じて情報活用能力を身につけさせるためには、何らかの方策が必要であると考える。

そこで、コンピュータの活用を通して主体的な学習態度を身につけさせるとともに、情報活用能力を身につけさせることができないかと考え、本研究主題を設定した。

研究の対象とする単元は、第2分野の「活動する大地」であるが、従来この単元は教科書、資料等が与えられた情報から地震の仕組み等を学習する形態が多く、生徒達が自らその情報を収集、加工、表現する形態は少ないので、敢えて本単元を選定した。

2、研究の内容

本研究は、問題解決活動や、情報の表現・創造活動等の目的に応じて、生徒が主体的に情報を選択・活用できるように、コンピュータを「主体的な学習活動の道具」としてとらえ、以下の活用法の研究を中心に進めることにした。

(1)コンピュータを情報収集の道具の一つとして位置づける方法。

(2)コンピュータを表現するための道具の一つとして位置づける方法。

(3)コンピュータを情報を共有するための手段の一つとして位置づける方法。

3、研究の見通し

地震の学習において、コンピュータを情報収集や表現の道具の一つとして使えば、生徒が、自ら調べ、適切に表現する力が高まるであろう。

4、研究の実際

(1)学習形態・活動の洗い出し

1)形態

学習結果を全員で共有化するという観点から、調査研究項目の細分化は避け、生徒の興味・関心によって5つ程度のクループを構成し、互いに協力して学習を進めさせた。

2)活動

生徒の活動は、地震について情報を収集しまとめるという流れになるが、全員の進度を同じくするため次の4つの段階に分けて活動させた。

・課題設定の段階

・計画立案の段階

・調査研究の段階

・研究発表の段階

(2)学習活動のための情報源の洗い出し

(3)コンピュータで処理可能な項目の洗い出し(ソフトウェアの選定も含む)

(4)指導計画の各段階の結果

1)課題設定の段階

地震に対してどのような関心を持っているのか明らかにするために全員に対して地震についてのアンケートを実施した。アンケート結果をKJ法で分析し、5つの興味別の班に分けた。

2)計画立案の段階

班ごとに研究のテーマを話し合わ

 

 

 

 

 


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