教育福島0184号(1995年(H07)01月)-031page
的に事前・事後指導が求められる。そこで、道徳の時間を中心としその役割をそのままにし、道徳の時間の前後で子ども達が主体的にかかわる道徳学習(各教科や特別活動、学校での日常生活等、家庭・地域社会での全ての道徳学習)を計画し、それらの一連の過程を総合道徳学習と考えた。(資料・1)
2)児童主体の道徳学習
児童主体の道徳学習とするために道徳の時間の指導において、次のようなことが大切であるととらえた。
ア、総合道徳学習の中での道徳の時間の指導
イ、少人数学級の特性や学年差を配慮した個を生かす指導
ウ、自分を見つめる場の意図的な設定
エ、道徳の時間への興味・関心を高めるための工夫
資料1 総合道徳学習構造図
三、研究内容と方法 (省略)
四、研究計画 (省略)
五、研究実践の概要と考察
(1) 指導計画の改善(資料・2)
1)道徳教育全体計画の改善(一部)
○全体計画の改善を生かすため、「道徳教育ごよみ」を作成した。
(2) 総合道徳学習を通した道徳の時間の指導
1)総合道徳学習としての形態
→((a)、(c)を中心に取り組んだ)
(a) 一つの内容項目を複数主題で総合的に指導を行う場合。
一つの重点内容項目について、一年間の指導の流れの中でひとまとまりとして指導計画を立て、各学期毎に内容を計画的・発展的に道徳の時間を中心に指導していく。
(b) 複数の内容項目を意図的に関連付け総合的に指導を行う場合。
関連価値として取り扱える内容項目についてそれぞれの指導を押さえたうえで、二つ以上の内容項目をかかわらせ計画的・発展的に道徳の時間を中心に指導をしていく。
(c) (a)、(b)のどちらかを踏まえ、更に本時のねらいに関わりのある他の教育活動の指導の一部を道徳の時間の中に位置付けたり、関連付けたりして指導を行う場合。
2)指導の実際〈実践例・1〉−第6学年
○主題名「かけがえのない生命」
○資料名(ふるさと)
○《(a)についての総合道徳学習の指導計画例》(教育福島4・5月号参照)
○《総合道徳学習を生かす指導過程の工夫》
3)考察
道徳の時間と他の教育活動における道徳教育を計画的・意図的に関連付けて指導してきたことで、道徳的価値についていろいろな面から児童・が主体的にかかわることができ、今まで以上に児童主体の道徳学習につながってきた。
(3) 個を生かす実態把握及び興味・関心を高めるための指導
1)指導の実際
○〈実践例・2〉−第1学年
○主題名「わがまましないで」
○資料名(かぼちゃのつる)
ア《各場における個を生かす実態把握の方法例》 省略
イ《個を生かす実態把握の例》省略
ウ《興味・関心を高めるための手だて》
〔児童がつくる道徳の時間を目指して〕『道徳の時間』→心に栄養をつけ、心をみがき、きれいな大きな心をつくっていく時間
〈そのために〉
◎ 心を開いて、気づいたこと、感じたこと、考えたことを自由に話し合いましょう。
◎ 資料の登場人物(擬人化されている場合も含めて)の心の中と自