教育福島0184号(1995年(H07)01月)-033page

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(5) 少人数学級における個を生かした道徳の時間の指導のあり方

1)指導の実際

ア《児童一人一人のよさなどの実態をとらえた日常生活の観察から》

イ《個に応じた指導を行うために求める児童の姿として位置付けた指導過程》

2)考察

総合道徳学習という一連の学習を通して、個を生かす実態把握、個に応じたねらいの設定「求める児童の姿」としての個に応じた指導などを進めてきた結果、その場その場でどの子のどんな支援を行えばより主体的に取り組むか、また、一人一人を見つめた一連の指導を通して児童はどう変容していったかがとらえやすくなった。

(6) 学年差を考慮した道徳の時間の指導のあり方

1)指導の実際

ア《学年差に応じたねらいの設定》

イ《学年差を配慮した指導を行うための資料の提示と発問の工夫》

2)考察(省略)

(7) 道徳的実践の指導の実際

1)「桧枝岐のよい子」の実践

2)「大きくなる木」の実践

3)「よい子の手帳」の実践

4)考察(省略)

(8) 道徳の時間を通した学校と家庭・地域社会との連携

1)道徳の時間の授業参観

2)道徳・学級だよりの発行

3)考察 (省略)

 

資料3 がんばりカード

 

6、研究の成果と今後の課題

 

6、研究の成果と今後の課題

〈成果〉

(1) 道徳の時間の充実を図るための実践研究を進める中で、道徳の時間と他の教育活動とのかかわりの深さを再認識することができ、道徳の時間を中心とした総合道徳学習を基盤として研究を深めることができた。(指導過程の中に事前・事後指導を位置付け、総合的に見ることができた。また、総合道徳学習を取り入れた研究を進める中で、道徳の時間と他の教育活動との結びつきを深めるための豊かな体験的活動などにおける「がんばりカード」の活用や日記、作文などの活用は、今まで以上に児童一人一人が自分自身を意識し見つめることができるようになり、自分のよさや友達のよさの発見などにもつながってきた。

(2) 少人数学級の特性である個を生かす実態把握を全教育活動の中で実施し、それを指導案の中に具体的に位置付けてきたことにより、一人一人のよさなどの実態をとらえられるようになり、授業の中に「求める児童の姿」として生かすことができるようになった。

(3) 「自分を見つめる」場の設定として、道徳の時間においては、指導過程の中に3つの場面において位置付けた授業を進めてきた結果多様な見方や考え方に触れる中、それぞれの実態に応じ今まで以上に主体的に自分の価値観や考え方を見つめることができるようになつてきた。

〈課題〉

(1) より具体的な総合道徳学習の全体的な指導計画を作成し、総合道徳学習の中で自ら課題を持ち、主体的に学習活動に取り組むことにより自己実現が図れる道徳学習(児童がつくる道徳学習)のプログラムを作成していく必要がある。

(2) 児童一人一人が、1時間の道徳の時間の中で少しでも心の中の変化に気づき、満足して終われるようにつぶやきを大切にした発問・支援の工夫が今後一層必要である。

(3) 児童一人一人のよさを生かし伸ばすという面から、今後一層、道徳の時間も含め総合道徳学習という広い中での評価を工夫していく必要がある。

 

 

 


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