教育福島0186号(1995年(H07)04月)-010page
二、ふくしま国際化対応教育推進プラン
交通・通信手段の発達や経済活動の拡大に伴って、人・物・情報などが、国境を越えて容易に行き来するようになり、社会の様々な面において国際的なつながりが強まってきています。
このように国際化が進展する中で、本県が二十一世紀に向け、世界に開かれた地域として発展していくためには、国際理解を深め、国際化に主体的に対応し、国際交流を積極的に推進できる能力・資質を身につけた人づくりを進めることが必要です。
中央教育審議会や臨時教育審議会、教育課程審議会の各答申等において、国際社会の中に生きるよき日本人、よき一人の人間の育成を期して、国際化に対応した教育のための改革が提言されています。
また、これを受けて、平成元年三月の改訂・告示による学習指導要領において、「進んで平和的な国際社会に貢献できる主体性のある日本人」の育成がうたわれています。
県教育委員会では、国際理解教育に関する指導資料の作成など、これまでも教育の分野での国際化への対応に取り組んできましたが、国際化の急速かつ広範な進展という状況に対する新たな対応が求められています。
このため、第四次福島県長期総合教育計画を上位計画として、策定した「ふくしま国際化対応教育推進プラン」に基づき、国際化の進展に対応し、主体的に判断し行動できる能力を身につけた人材の育成に努めます。
[プランの基本目標]
1) 国際化に対応した生涯学習の振興
2) 国際化に対応した学校教育の充実
3) 教育・文化・スポーツの国際交流、協力の推進
4) 外国人児童生徒教育の充実
国際化に対応し、世界の人々と共存・共生していくことができる人づくりを進めていくため、学校教育のみならず、生涯学習や、スポーツ、文化などのさまざまな分野において国際化に対応した施策を進めていく必要があります。
第一に、国際化の進展に適切に対応していくため、生涯にわたって学び続けることができるよう、学習機会の確保や環境の整備・充実を図る必要があります。
第二に、こうした生涯にわたる学習の基礎を培う学校教育においても、国際理解教育や語学教育の充実、並びに帰国子女教育や国際関連学科等の充実を図っていく必要があります。
第三には、年を追うごとに盛んになってきている教育・文化・スポーツ等における様々な国際交流を促進するよう支援に努めるとともに、県が行う海外との地域間交流を踏まえた教育交流を積極的に推進する視点も必要となってきています。
第四には、県内の公立小・中・高等学校においても外国人児童生徒が増加してきていることから、外国人児童生徒に対する教育や受入れのための環境の整備などについても、十分な対応と配慮が求められています。
本プランには国際化に対応した多くの事業・施策等が盛られていますが、それらの主なものについて簡単に紹介します。
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