教育福島0187号(1995年(H07)06月)-007page

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校内学唱祭に教師も一役

 

校内学唱祭に教師も一役

 

とも、その根底に脈々と呼吸づいているものは、生徒たちを理解し、より向上させたいと願い、さまざまな取り組みを実践してゆく情熱ではないかと思います。

今、中学校教育では、進路指導の改善・充実の中核として「生き方・在り方」の指導を重視し、共通理解のもとで、生徒の資質や可能性を最大限に伸長させる教育活動を展開しております。指導にあたる教師は、生徒が人生の中で二度と戻ることの出来ない、かけがえのない現在を歩んでいることを常に心に抱いて指導にあたることが重要であると思います。

 

冬の厳しさに耐え、雪の間より顔をだす福寿草を初めとして、春に芽吹く草花はじっとその時を待ち、咲き競います。たとえ大きな石や倒れた大木がそこにあろうとも、ものともせずに美しい花を付けます。断崖の岩場にそびえ立つ松は、堅固な岩と共存するようにその根をしっかりと大地に這わせています。厳しさに対峙して成長した姿だからこそ、より一層の感動を誘うのです。

無限の可能性を秘め、間近に迫った二十一世紀に生きていく生徒たちの姿に接するたびに、将来において幾多の障害と遭遇しようとも心豊かにたくましく成長して欲しいと願わずにはおれません。

阿武隈川の流れを見ようと学校裏のサイクリングロードを歩きました。春に桜花で囲まれた校庭にも、今は夏の光が強く降り注ぎ、生徒たちの青春の声が賑やかに木霊し、阿武隈川の水面には、夏の光がまばゆいばかりにきらめいています。

 

【著者紹介】

車田喜宏・くるまだ よしひろ

〔略歴〕

昭和 十二年 双葉郡広野町生まれ

三十六年 福島大学学芸学部卒業

三十六年 岩瀬郡天栄村立湯本中学校教諭

三十八年 福島大学教育学部附属中学校教諭

四十八年 福島市立松陵中学校教諭

五十二年 福島県教育センター長期研修生

五十四年 伊達郡保原町立保原中学校教頭

五十六年 福島県教育庁県北教育事務所指導主事

五十九年 安達郡岩代町立新殿中学校長

六十一年 福島市教育委員会指導主事

六十三年 福島市教育委員会管理係長

平成 二年 福島市教育委員会学校教育課長

四年 福島市立福島第三中学校長

 

 

 

 


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