教育福島0187号(1995年(H07)06月)-029page

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す。」一年生百三十六名が教室の隣にあるワークスペースに集まっています。「今日は、どんな学習をするのかな。誰先生が登場するのかな。」と子どもたちの心はとてもわくわくしています。

本校は、郡山市の西部、うねめ団地の中にあり、富田・小山田・桑野小学校から分離し、新設されたワークスペース等の施設を有する開校三年目の学校です。

「一人一人の学習意欲を高め、個に応じた学習が成立するような教師の支援のあり方はどうあればよいか」を研究主題に掲げ、教師の個性を生かしたT・Tを学年ごとに組織し、個々の児童の学習意欲や活動の多様性に柔軟に対応できるような新しい授業スタイルを追究しようと研究実践しています。

生活科の学習では、四月中旬、二年生が一年生を連れて学校生活の楽しさを教えてあげようと、一・二年クラス合同で実践しました。今までは、何でも上級生にやってもらっていた二年生も自分の弟や妹ができたかのように、一年生の手を引きながら、学校を案内し、校庭や中庭等で遊んでいました。自分たちが中心となって計画した五月上旬の学校探検では、なかよしの四人グループを編成し、二年生に教えられたことを生かして学習していました。

五月下旬、学区内探検「公園に行こう」では、通学班長になったような気分で友達を自分たちの遊んでいる公園へ案内し、道路の横断の仕方や歩き方、楽しい遊び方等も実際の体験を通して学習しました。

七月中旬、「大きくなったね」の単元ではアサガオのお医者さんが登場し、もうすぐ夏休み、自分たちで大切に育てていくために気をつけることを考えてメッセージ等を作成しました。

いずれの学習でも、個々の多様な思いや願いに対応するために、四人の教師で話し合い、支援する言葉や予想される活動等を事前に打ち合わせをして、授業実践に臨みました。

二月上旬、「家族っていいな」という単元の学習で、家族の取材活動を通して、自分の家族のすばらしさを四人の教師の導入例などをもとに考え、研究公開を発表しました。

一人の教師では限界があり、なかなか児童一人一人の多様な考えに対応できない毎日ですが、協力教授体を学年で編成することにより、多面的な教材分析とともに教師の個性をお互いに認め合いながら、個々の学習意欲に適切に対応できるようになりました。

今年は二年生。百三十六名、一人一人の個性を伸ばしつつ、生活科を中心に効果的なT・Tのあり方を追究しています。

(郡山市立富田西小学校教諭)

 

趣味の時代

金澤卓志

 

あなたの趣味は何ですか?」、就職試験の面接でも「あなたの趣味は何ですか?」

 

休日に書店に行って思うのは、趣味に関する本、雑誌が如何に多いかということである。「趣味の園芸」「アウトドアー」「趣味と実益を兼ねた…」等々。また、生命保険会社のアンケートにも「あなたの趣味は何ですか?」、就職試験の面接でも「あなたの趣味は何ですか?」

趣味がないと肩身の狭い思いをする時代である。

「趣味」を辞書で引くと、「職業としてではなく、楽しみ又はたしなみとしてする芸ごとや勉強」とある。「趣味」がこれほどまでに世の注目を浴びるようになった原因としては、

1)労働時間の短縮に伴う余暇時間の増大

2)ストレス社会におけるメンタルケアーの必要性

3)「人生八十年時代」の到来に伴うライフプランの必要性

4)「自己啓発」「発想の転換」の必要性

等がある。

「私の趣味は〇〇〇で、いくら時間があっても足りません。」と悔しいくらい堂々と言い切る人もいる。

しかし、残業々々の毎日で身も心もクタクタ。「趣味に割く時間があるなら家でゴロゴロしていたい。」と心の中でそっとつぶやく人だって決して少なくないはずである。

「ゴロ寝」が趣味ですと言いたいところではあるが、一年間で自分で自由になる時間がどのくらいあるか考えてみた。

今年の場合は、三六六日×二四時間=八、七八四時間。ここから、勤務時間と睡眠時間(八時間)を除くと三、八八八時間である。これは、年間総時間の四四%に当たる。日数に換算すると一六二日である。人によっても違うだろうが、結構時間はあるものである。「ゴロ寝」には少し多すぎる時間である。フルに使えば何か出来そうな時間である。

受け売りではあるが、スイスの有

 

 

 


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