教育福島0187号(1995年(H07)06月)-032page
教科教室型の採用は、移動に際して雰囲気の異なる世界を校内に用意し、移動に意義を感じさせることもねらいとしています。
4) ゆとりある空間
新校舎の設計にあたっては、学校生活にゆとりが感じられる空間づくりを心がけています。
図書館を学校の中心に、吹き抜け空間として位置付け、それに談話室、進路指導室等を組み合わせて生徒の学校生活の中心ともなるようにしました。また、コンピュータ教室との隣接によりメディアセンターを構成することにもなります。
中庭、ピロティー、三階屋上テラス、コンピュータ室前バルコニー等を生徒の憩いの空間として想定しました。
おわりに
平成六年度から設置できることになった総合学科は、平成六年度は全国で七校、平成七年度は十六校設置されました。宮城県、埼玉県、三重県、沖縄県では複数校設置されるなど全国的に拡大されてきました。中学生の興味・関心も高く、入試の志願状況をみてもいずれの高校でも高い倍率を示しています。また、入学後の生徒の満足度をみても、総合学科に入学して良かったという生徒が大部分であるということが報告されています。
教員の感想も「生徒の目が生き生きとしている。」、「目的意識を持って学習している。」、「総合学科にして良かった。」など総合学科の導入を評価する声が大部分となっています。
総合学科は中学生にその趣旨が理解していただければ、「夢の学科」となるはずです。多くの中学生が総合学科に興味と関心を示し、入学してくることを期待しています。
既存校舎には普通教室と理科、芸術関連の教室が配置されている。