教育福島0190号(1995年(H07)10月)-039page
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自ら服装・頭髪を正すようにするために、指導委員が中心となりクラスの生徒に違反箇所と改善日をチェック用紙に記入させ申告させた。
4 生徒会指導班
実践項目
(1)執行部の研修会
(2)行事の見直しと工夫
生徒一人一人が生き生きと参加する生徒会活動の実現を目指してリーダーの自覚を高めるとともに、行動力を育成してきた。その結果、生徒会に対する認識が深まり参加意識が高まった。またアンケートの結果には、生徒会行事に積極的に参加した理由として、「役員と一緒に実行案を考えたから」というものが三八%もあり、生徒会役員の努力が評価される。
5 進路指導班
実践項目
(1)進路だより「八重桜」の発行
(2)体験発表会の開催
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(3)面接相談の充実
(4)「個別診断カード」による個別指導
新たな進路情報紙「八重桜」を創刊し、進路意識の高揚を図った。個人情報も「個別診断カード」を作り、データベース的なものとして活用できるように工夫した。また、「体験発表会」では学友の勤労体験を聞いて職業観の形成に参考になった生徒は半数以上もいた。
五 実践成果
生徒の意識調査から実践後の生徒の変容をまとめると次のようになる。(5年度→6年度)
(1)教師が「わかる授業」のための努力を重ねた結果、生徒は積極的に授業に取り組むようになった。(17%→32%)
(2)自習時間の過ごし方は、静かに教科の学習をするようになった。(31%→43%)
これらの変容は、検定試験の合格者数の増加にも見られた。
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(3)ホームルーム活動に協力的であると思う生徒が増加した。(11%→24%)
(4)生徒会役員に立候補する生徒が多くなった。(12%→37%)
(5)公徳心については「クリーン大作戦」後はポイ捨てをしない生徒が多くなった。(71%→84%)
(6)イエローカードの導入により、遅刻をしたことのある生徒は少なくなった。(58%→48%)
(7)服装自己チェック等により、服装はきちんとしていると思う生徒が多くなった。(72%→91%)
教師側からの生徒の服装に対する印象も良くなった。(36%→70%)
(8)生徒会活動に対する認識が高まり、積極的に参加するようになった。(23%→37%)
(9)生徒会活動は活発であると感じている生徒が多くなった。(46%→61%)
(10)「体験発表会」で学友の勤労体験を聞いて自己の職業形成の参考にすることができた。(53%→65%)
(11)「八重桜」や「個人診断カード」による情報や面接相談によって進路先を二学年三学期までに決めることができる生徒が多くなった。(83%→91%)
この結果、不況下においても平成七年三月末で就職内定率100%を達成し、大学進学も福島大学経済学部など四年制大学へ四名、会津大学短期大学部など短期大学へ一五名の合格者が出て、近年にない数と内容になった。
六 今後の課題
1 主体的な学習は、基本的な学習習慣の上に積み上げられるものであり、この学習を可能にする指導体制・組織づくりに一層の工夫改善をしていく。
2 わかる授業の実践、自習時間の有効な活用を継続していく。また、資格取得についても意欲的に取り組ませながら、大学進学も対応できるよう教育課程や指導方法についての見直しを行う。
3 生徒一人一人の理解に努め、個人に合った対応をして個性を伸長させる。問題発生については組織をあげて早期対応をしていく。
4 最近の変化する社会においては我々教師に様々な指導力が求められていることを認識し、校内研修会を計画的・組織的に行うことを継続していく。
これまでの実践の成果を礎に新たな課題の解決に向けて、日頃から研鑽を積み、熱意をもって教育活動を続けていけば、生徒自ら学び、本校生であることの誇りと喜びを得ることができるものと信じて今後とも実践を継続していきたい。
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