教育福島0192号(1996年(H08)01月)-011page
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たずねた。結果は、オの体験や活動を支持するものだったので、これ以上の絞り込みは行わなかった。(図2は第一小単元の体験や活動)
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図2
(2) 単元構成の工夫の実際
1) 第一小単元の単元構成の工夫
第一小単元の中心概念及び観点別評価規準を設定し、単元構成の工夫の仮説を以下のように具体化した。
ア 「なぜ」型の課題と「どのように」型の課題との組み合わせ(図3)
イ 「個人解決の場」と「協力解決の場」との組み合わせ
前者には、「どのように」型の三つの課題に対する自分の知りたいこと・疑問などを書き出す活動と、次時の一人調べの活動を当て、後者には、一人調べ時の協力と次項に関る話し合い活動を当てた。
ウ 「思考・判断」の時間の特設
「どのように」型の課題について調べた結果をもとにして、共通課題「新聞がたった一日でできるのはなぜか」について話し合う時間を小単元の最後の時間に設定した。これは、小単元の観点別評価規準の「社会的思考・判断」の評価項目「新聞産業のそれぞれの場に従事する人々の仕事の様子と、新聞がわずか一日という短時間で作られるという事実とを関連づけ、そこに共通する工夫や努力としての『正確・迅速』という観点を導き出すことができる」に対応した思考活動であり、その結果が小単元の中心概念にせまれること
を意図している。
エ 小単元の指導計画の作成(省略)
2) 第二小単元の単元構成の工夫
第二小単元も同様の手順で仮説を具体化した。(省略)
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図3
(3) 第一小単元の授業の概要
1) 第一時の授業の概要
第一時では、一日分の新聞十二ページをつないだものを見せて(約九・六m)情報量の多さを視覚的にとらえさせるとともに、その全文字数を原稿用紙に換算して四百八十枚の原稿用紙を見せた。数枚の作文に四苦八苦している児童は一様に驚きの声を上げた。続いて、明日までに同じような新聞を作って配達するとしたらどんな点が問題になるかを話し合わせた結果、「記事の集め方」「記事を新聞にする過程」「配達の仕方」の三つに集約されたので、それらをうけた共通課題「新聞がたった一日でできるのはなぜか」を設定して終了した。
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2) 第二時の授業の概要
本時では、共通課題と三つの「どのように」型の課題を確認し、その三つの課題について自分が知りたいことや疑問点を各自のカードに記入させた。課題は同一でもその内容的興味は各自で異なっており、追究意欲の喚起や主体的な思考・判断・表現活動を期待する上からも重要な時間であった。(個人解決)
3) 第三・四時の授業の概要
前時の活動を受け、二時間連続で資料集やパンフレットをもとにした一人調べを行わせた。(個人解決)
解決できなかった疑問は短冊型のカードに書かせて提出させ、教師が一覧表にまとめて(計四十項目)次時に招く予定の新聞社の方、販売所の方に伝えておいた。
4) 第五・六時の授業の概要
子どもたちが最も楽しみにしていた時間である。県内紙の支社長さんと地元の新聞販売店の方に教室に来ていただき、事前に伝えておいた児童の疑問点を中心に説明をうけた。児童は自分たちの疑問が一つ一つ解決されていくのでメモをとりながら集中して聞き入っていた。(協力解決)
自分の疑問点の明確化→一人調べ
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