教育福島0192号(1996年(H08)01月)-020page
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習や調べ学習を取り入れる。また、相互補充を図るためにペア学習や課題別のグループ編成をするなど学習形態の工夫を行う。
2) 一人ひとりを生かす表現活動の工夫
自分なりの見方・感じ方・考え方を書き表したり発表する場や機会を設定する。
また、自分なりの表現方法を工夫できるように、ペアやグループによる意見交換や比較検討しながら練り上げる相互交流の場を設定する。
3) 自らの考えを深める評価活動の工夫
学習課題に対する自己の考えの深まりが自覚できるように、課題解決のステップ化を図った学習過程を組織したり、学習計画表やワークシートによる自己評価や相互評価を工夫する。
また、学習内容を振り返り自分の言葉でまとめる活動を取り入れる。
(5) 研究計画(省略)
(6) 研究実践
1) 意識調査の実施
生徒の興味・関心は固定的なものではなく、教材や学習内容・活動、教師の支援等によって変化するものであるという考えから、生徒の実態把握のための意識調査を定期的に実施した。
2) 個のよさを生かし育むための単元
指導・評価計画の作成(資料4)
単元学習のねらいを観点別に押さえ、とらえたいよさや身につけさせたい力を明らかにして、単元全体を見通した指導と評価の一体化を図ることが作成の趣旨である。作成にあたっては次の点に配慮した。
ア 一単位時間ごとに「学習課題」「よさの観点」を明示した。
イ 「よさの観点」ごとに「生徒の学習活動」「教師の支援」「評価方法」を明示した。
3) 個のよさを生かし育む授業の設計
単元指導・評価計画に基づき、次の二点に留意し指導過程を作成した。
ア 生徒の主体的な活動ができるように、個に応じた多様な学習活動や、個を生かす表現活動のあり方を工夫する。
イ 生徒が自らの学習を振り返り、学習による変容を自覚し、よりよいものに改善していく活動を学習過程に位置づける。
4) 研究授業の実践と評価(省略)
(7) 研究の成果
1) 個に応じた多様な学習活動から
初発の感想をもとにした学習課題づくりを通して一人ひとりが課題意識を高め、積極的に学習に取り組む姿勢が育成された。
また、個人学習や調べ学習を取り入れた結果、自力で解決しようとする意欲が高まり、課題解決の見通しを持つことができた。
資料4 単元指導・評価計画の例(国語)
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2) 一人ひとりを生かす表現活動から
ペア・グループでの学習を取り入れ、机間指導や意図的指名を行うことにより、生徒は自信を持ちのびのびと自分の考えを発表できた。
また、ペアやグループによる相互交流を通して、友達のよいところを自分の考えに積極的に取り入れ、深まりのある文章表現をしようとする生徒が増えた。
3) 自らの考えを深める評価活動から
課題に対する自分なりの考えを相互交流の場を通して練り上げ、補充したり修正したりして、再度自分の言葉でまとめる活動を積み上げてきたことにより、学習の深まりを自覚できるようになった。
また、こうした取り組みを通して自己の変容に気づき、次の学習に積極的に生かそうとする生徒が多く見られるようになった。
(8) 今後の課題
一人ひとりが自己のよさを生かした表現活動をさらに深めることができるように、自己評価や相互評価をより効果的に位置づけるとともに、意図的指名により、認め、励ましながら満足感や自信を持たせる支援と評価に一層力を入れていきたい。
2 社会科の実践(以下八教科省略)
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