教育福島0195号(1996年(H08)06月)-015page
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特集2
農業高校が変わります
高等学校教育課
はじめに
県内には農業に関する学科(以下農業科)を持つ高等学校が十三校あり、四千三百八人の生徒が農業科で学んでいます。しかしながら、平成七年三月の農業科卒業生千三百四十人の内、就農者はわずかに二十二人です。
近年、我が国の農業は、情報化、国際化など社会の進展に対応し、バイオテクノロジーやエレクトロニクスを駆使した新しい農業の展開や、農業が諸産業と融合したアグリビジネスなどの新しい産業分野への進出に見られるように、急激な変化を遂げています。それに伴い、農業科で学ぶ生徒の進路も多様になってきており、従来の学科では対応できなくなってきているのが現状です。
このような状況の中、県教育委員会では、平成五年六月の県学校教育審議会の答申を受け、魅力ある多様な学校・学科づくりをはじめとする高校教育改革を進めてまいりましたが、平成九年度からは主に農業科を持つ学校の改革を行います。
今回は、平成九年四月、大きく変わる三つの高校、
◇福島農蚕高校
◇安達東高校
◇双葉農業高校
の改革概要について詳しく特集します。
福島農蚕高校
創立百周年
福島農蚕高校は明治二十九年十月福島県蚕業学校として創立されました。五度の改称を経て、昭和二十四年四月、現在の校名になりました。
福島農蚕高校は、全国で唯一、校名に「蚕」の文字を持ち、これまで養蚕業の指導者や経営者をはじめとして、本県の農業の振興と発展並びに産業社会の進展に寄与する有為な人材を数多く輩出してきました。
また、福島農蚕高校は、県内の職業高校では一番古い歴史を持つ高校で、本年十月十九日には創立百周年の記念式典を行います。
バイオ等に学科改編
福島農蚕高校は現在、農業に関する学科を七つ設置しています。これらの学科は今日まで本県の農業教育に多大なる貢献をしてきましたが、予想をはるかに上回る社会の進展は農業教育を質的に変換させ、現在にいたっては、新しい時代に対応した新しい農業教育の必要性が叫ばれるようになりました。
そこで、創立百周年を機に、これまでの七学科を学科改編し、平成九年には次のような五学科構成となります。
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新設される五つの学科の特色と主な専門科目は次のようになります。
(1)生物生産科
農業生産物の育成をとおして農業にかかわる基礎的・基本的知識・技術を習得するとともに農業経営者としての資質の向上を図るため、「施設園芸コース」及び「栽培・飼育コー
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