教育福島0195号(1996年(H08)06月)-039page

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「進んで学習に取り組み、確かな力をもつ児童生徒を育てる指導法の研究」

−小・中・高連携の学力向上の取り組みをとおして−

国見町教育委員会

 

国見町では、平成六年度から三年継続の「基礎学力向上推進事業)」県教委指定)に、町教育委員会が進めている「基礎学力向上推進会議」を基本母体として取り組んでいる。これは本町の小学校四校と中学校一校が連携し、基礎学力向上のための諸方策を検討し、実践していくものである。

一年次は、基礎学力についての基本的な考えを明らかにし、研究の方向づけを明確にするため、テーマをもとにした「育成したい児童生徒の姿」を設定した。また、標準学力検査及び児童生徒の自己評価票、教師の観察評価票から学力面、情意面について学力向上にかかわる課題を明らかにした。

二年次は、検査や調査結果から授業改善のための各教科の実践項目を明らかにして実践してきた。国語科では主に課題解決学習を取り入れ考える時間を確保し、メモをもとにして発表させるようにした。算数・数学科では、ティームティーチングを取り入れ個に応じたきめ細かい指導ができるよう配慮した。英語科では、センスグループに配慮しながら速読、大意の把握を授業で取り入れていった。

本年二月に実施した学力検査の結果から、国話科では「表現」領域に伸びがみられ、算数・数学科ではどの学年も全国標準を上回ることができた。また、英語科における「読むこと」の領域に大きな伸びがみられるなど顕著な成果が見られた。しかし、教科や領域によって伸びがみられなかった学年など課題も多い。

町内各小中学校全教員及び協力高校の教員の参加する授業研究会も数回実施され、小・中・高の連携や共通課題の意識などに成果が得られた。

三年次を迎え、各学年及び各領域についての課題をさらに明確にするとともにそれらに対する諸方策を検討し、「育成したい児童生徒の姿」をめざした学力向上に向け、授業の改善に取り組んでいきたい。

 

新しい高齢者の生き方を求めて

 

新しい高齢者の生き方を求めて

蓬莱グレートアカデミー

 

蓬莱グレートアカデミーは、平成五年度と七年度福島県教育委員会が開催し、基礎課程・専門課程の学習を行いました。学習終了後、継続学習の希望が多く、平成八年度も継続する事になりました。その人気の秘密を探ってみました。

 

一、チョッピリ高度で健康重視の楽しい学習にあったように思います。

「おくのほそ道」では、大学教授を講師に六回学習し、最終回は、芭蕉の足跡を訪ね「藤原の郷」に修学旅行。健康面は実技・実習を多くしました。

 

二、友達ができ、グレートアカデミーの輔が広がった事です。

蓬莱団地は初入居以来二十五年になろうとしている歴史の浅い地域です。血縁関係や幼友達が少なく、老後、最後は一人暮らしになる事を覚悟している人が多いのです。話し合い助け合える友達ができた事が最大の喜びとなってます。

 

三、全員参加の企画・運営で今までの経験が生かされた事だと思います。

専門課程の企画・運営には、これまでの経験・知識・技能が発揮されました。まず人脈です。(講師依頼・会員の意見集約に最適)次は企画・事務(ワープロ威力抜群)や車の運転です。その上、年金と暇もあります。みんなの特技を合わせたら一大事務所となり、フル回転しました。等々。

今年度は、蓬莱公民館の高齢者事業に取り入れられました。企画・運営はグレートアカデミーが自主的に行い、予算面の一部と、場の提供などを公民館が援助します。これからの高齢者の生き方に必要な「自立の機会」を公民館が実現してくださいました。高齢者に、新しい風が吹きました。

平成八年度の計画をご紹介します。

○宮沢賢治の世界 ○福島の自由民権運動 ○講義「大往生」 ○ハイキング ○フォークダンス ○調理実習等

「グレートアカデミー」は、今、二十一世紀に向けて、より豊かに、安心して暮らせる地域づくりに向けて力強く歩み始めたところです。

 

7月21日(金) 夏バテ防止料理

 

7月21日(金) 夏バテ防止料理

 

9月29日(金) ハイキング

 

9月29日(金) ハイキング

 

 

 


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