教育福島0197号(1996年(H08)09月)-032page

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小学校合同林間学校

会津若松市立行仁小学校

 

平野美江子

 

一 はじめに

 

会津若松市には、八つの小学校に十の特殊学級(情緒障害学級を含む)が設置されています。そこに在籍している子供たちが一堂に会して、毎年六月下旬、一泊二日の「合同林間学校」を行っています。今年度で十九回目を迎えたこの行事は、各校の特殊学級における、一学期の生活単元学習の中核となっています。

五月初旬の養護教育部会に原案が提出され、日程、係等が検討されます。五月下旬の部会には、全体、生活、保健、学習指導、キャンプファイヤー、調理、会計、記録の各係から細案が出され、細かい打ち合わせが行われます。

その後、学習指導係が作成したしおりをもとに、各校で班の確認、日程の学習、自己紹介やダンスの練習等を進めていきます。着替えの仕方、洗顔や入浴の仕方といった身辺処理についても、一人一人の実情に合わせて指導を重ねます。宿泊については全員宿泊が原則ですが、保護者とも相談し、どうしても無理と思われる場合は、部分参加としています。

今年度は、児童三十四名、教師十四名の参加で、六月二十五、二十六日に行われました。

 

二 合同林間学校の実施計画

 

1 目的

 

(1) 自然の中に児童を解放し、諸活動を通して自然に親しませ、多くの感動を与えながら、心身の鍛練をする。

(2) 林間学校の諸活動を通して、身辺処理の能力と集団活動への参加態度の育成・向上を図る。

(3) 児童の生活行動を観察し、日常生活に必要な基本的習慣、社会適応の状況をとらえ、今後の指導に役立てる。

(4) 児童間の交流を通して、社会適応能力の向上を図ったり、担任の指導法の研修や一般教職員の理解を深める機会とする。

 

2 目標

 

(1) 多くの友だちと一緒に食事、レクリエーション、宿泊等に参加させることによって、集団生活の楽しさを味わわせる。

(2) 指示や約束を守って、食事、レクリエーション、宿泊等の準備や後片付けに参加したり、役割を果たしたりできるようにする。

(3) 体育的・学芸的な内容を盛り込んだゲーム等を発表することによって、その楽しさやルールが分かり、友だちと一緒に集団活動に参加することができるようにする。

(4) 衣服の始末や着脱、就寝の準備、後片付けや、歯みがき、洗面、手洗い、入浴等の日常生活に必要な身辺処理ができるようにする。

 

3 指導計画(生活プログラム)

表1参照。

 

三 合同林間学校の実際

 

〈集合〉

各学校から徒歩やバス等を利用して、会場の会津若松市少年の家(城東町)に集合してきます。各校で事前の指導がなされ、当日は、その実践のよい機会となっています。

〈仲間づくり〉

各校の枠を外して五班に分かれ、

 

表1 生活プログラム

 

<第1日>

時刻 実施事項 主な活動内容等

午前8:15 各校に集合 出発のあいさつ

9:00 少年の家に集合 荷物の整理・清掃

10:00 開校式

10:15 休憩

10:30 写真撮影  仲間づくり 自己紹介・歌・ゲーム

12:00 昼食

午後1:00 なかよしタイム 校歌・自己紹介・歌やゲーム

2:30 休憩 おやつ

3:00 入浴指導

3:20 入浴

5:00 夕食

6:00 後始末

6:50 キャンプファイヤー・ゲーム・花火大会 しゃぼんだま・ゲーム・盆踊り・花火

8:00 就寝準備 ふとん敷・用便・着替え

8:40 就寝・消灯

 

<第2日>

時刻 実施事項 主な活動内容等

午前6:00 起床 寝具・衣服の整理・洗顔

7:00 朝の会

7:20 朝の運動 ラジオ体操・駆け足 他

7:30 朝食

8:10 後始末

8:40 おたより書き はがきを書く

9:40 着替え

10:00 水あそび 市営プールでの水あそび

11:15 着替え

11:30 荷物整理

12:00 昼食

午後12:30 清掃 内外の清掃

1:00 閉校式

1:30 解散・出発 解散のあいさつ

2:30 各校着・解散 帰校

 

 

 


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