教育福島0199号(1996年(H08)11月)-019page

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特集3

海洋文化・学習施設(仮称)の基本設計

生涯学習課

 

はじめに

 

本県の海を活用した海洋性レクリエーション・ゾーンの整備については、昭和五十三年度策定の「福島県長期総合計画」において検討の必要性が明記されて以来、調査・検討を行ってきましたが、平成二年二月に「福島県海洋性レクリエーション懇談会」より拠点施設整備の必要性について提言がなされました。施設の内容としては、海の生物や船、港など海に関する知識習得と海に対する親近感を深める機能を有する「海洋文化・学習施設」が提案され、その立地場所として、いわき市が適地とされました。

以上のことから、施設整備に向けて平成四年度に「基礎調査」を実施し、平成五年度「基本構想」、平成六年度には「基本計画」を策定し、平成七年度から施設設計に着手しています。なお本施設は、海との関わりを深める機能を有する体験学習施設として整備するため、平成六年度には所管を教育委員会に移管し、地域に根ざした生涯学習の推進及び総合的な生涯学習推進体制の整備・充実という側面に重点を置いて整備することになりました。本施設は小名浜港二号埠頭に、平成十一年度オープンを目指して設計作業を進めています。

 

県の施策上の位置づけ

本施設は、多極分散型国土形成促進法に基づく「いわき振興拠点地域構想」の中核施設、新世紀プランにおけるいわき地域のリーディングプロジェクト、さらに小名浜港再開発計画(ポートルネッサンス21事業)の中核施設として位置づけられています。

また教育委員会では、重要施策の一つ「県民の多様なニーズに応える生涯学習の推進」の中の「生涯学習関連施設の整備」に本施設を位置づけています。

 

本施設の概要

一 基本理念

本施設には将来の様々な海洋レクリエーションや海洋文化活動への対応、海に対する知的体験の提供、環境問題に関する教育や意識の啓発といった機能が求められています。

このため、海を地域的(ローカル)な視点から地球的(グローバル)な視点まで幅広くかつ多様な視点から体験学習することを通して、自然と人間とのかかわりあいや生命の尊さ、自然保護の大切さなどについて理解を深めてもらうことを主眼に、本施設の基本理念を『海を通して「人と地球の未来とを考える』としています。

二 基本的機能

(1)海洋レクリエーション拠点機能

教育的視点を基本としながらも、施設利用型海洋レクリエーションの拠点として、訪れる人々が楽しく集い、互いに交流を深めることのできる施設とします。

(2)海洋ミュージアム機能

 

図1 「基本的機能」概念図

図1 「基本的機能」概念図

 

 

 


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