教育福島0199号(1996年(H08)11月)-020page
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水族館・海洋科学館・海洋博物館の機能を併せ持ち、海と人とのかかわりについての様々な知的体験や学習機会を提供します。
(3)環境教育機能
海の環境を通して、自然環境保全(環境保護、自然保護)はなぜ必要なのか、自分たちはそのために何ができるのかを来館者とともに考える施設とします。
(4)地域振興の中核機能
子供から高齢者までの幅広い人々にとって魅力的で潤いのある親水空間を創出し、地域開発のきっかけとなる施設とします。
(5)「福島の海にシンボル機能
以上の機能を総合した象徴的機能として「福島の海」のイメージを県内外にアピールするシンボルとしての機能を担う施設とします。
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三 建築計画
〜透明感あふれる建築デザイン〜
小名浜港二号埠頭の先端に立地する建築本体は、海の雄大さを感じさせるおおらかな曲線を描く外観をしています。本施設の特徴の一つである建物全体を覆うガラスの大屋根の透明感あふれる構造は、埠頭周辺の海の環境との一体感をかもし出しています。
また自然光や外気をふんだんに取り込むことができる本施設は、屋内施設では育成が困難な植物、海藻類の展示も可能になり、単に生物を並列的に展示する従来の施設から、生態系を解説できる新しいタイプの展示空間の実現を目指しています。
四 展示計画
(1)展示の基本方針
1)ローカルからグローバルへ
福島の海は黒潮・親潮を通して世界の海へとつながっています。海をテーマとする中で福島県(県民)が世界の各地(人々)とつながっていることを伝えていきます。
2)過去・現在から未来へ
現在の海は四十六億年前といわれる地球創世の頃からの積み重ねの上に築き上げられたドラマの一場面です。そして現在の様々な海のドラマが未来へとつながっていきます。来館者一人一人の現在の生活が、人類の、そして地球の未来へとつながっていることを伝えます。
3)メッセージを持ったストーリー
構成
「ローカルからグローバルへ」「過去・現在から未来へ」といったメッセージをわかりやすく伝えることのできるような動線、展示の流れに配慮します。
4)環境体験型学習
様々な海の環境が再現された空間の中で、来館者に視覚・聴覚・触覚などの総合的な感覚体験を通して感動を与えます。そして未来の地球環境について考えられるような環境教育的機能を持つ施設とします。
5)総合的メディア空間
様々な年齢層、知識のレベル、興味の対象に対応できるような多様な手法の組合わせによる複合メディア空間を実現します。(水槽展示、環境演出、標本、模型、実験装置、映像、マルチメディア等の情報システムをテーマや目的に応じて組合わせ、学習効果を高めるように工夫する)
(2)展示のメインテーマ
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「福島の海」のもっとも特徴的な事象として、黒潮(暖流)と親潮(寒流)の出会いである「潮目」が挙げられます。このため、本施設のテーマを『潮目の海〜黒潮と親潮のであい〜』とし、このメインテーマのもとに、「黒潮・親潮の故郷からの旅とそ
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