教育福島0199号(1996年(H08)11月)-025page
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がらそれぞれのお国言葉で人生を語り合う時、私は至福を感じる。
今日も生徒たちは、強くなりたい一心で夢中にボールを追っている。
私は生徒一人一人の可能性を引き出すために正面からぶつかって相手になっているが、単なる技術の伝達者ではなく、テニスの心の伝道者でありたいと願っている。
(鹿島町立鹿島中学校教諭)
私とスキー
高橋幸市
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大学一年生の冬、サークル活動でのスキー合宿が私とスキーの最初の出合いでした。大学からスキー一式を借りて天元台スキー場へ。一日目、吹雪のなか、靴の履き方から転び方、そしてボーゲンへ、寒くて早くやめてしまいたかったのですが、みんなにつきあいしぶしぶやっていました。二日目は、晴天で初めてリフトに乗り頂上までいって転びながら降りてきました。少しずつ自分の思うようにスキー板が操作できるようになるとスキーがおもしろくなってきました。二年目からはスキー用具を買い、自分でスキー場へいったり、後輩を指導したりと少しずつスキーにのめり込んでいきました。
このスキーに一層夢中になったのは初任校の湖南高校のときでした。冬にスキー教室があり、同僚に上手な人がいて、また生徒は上手だと話を聞き、生徒に負けていられないとせっせとスキー場へ通い始めました。一年に三十日以上スキー場へ出かけ、スキー用品も毎年なにかしら買い、スキー板も自分で手入れをするようになり、「きちがい」と呼ばれるくらいになってしまいました。生徒にも私の「きちがい」ぶりが有名になり冬になると授業中でもスキーに関する話題が多くなりました。
私はいろいろなゲレンデをスピードに乗って思い通りに滑り降りることの爽快感や同僚とともに各地のスキー場をまわっていろいろな景色を見ることが気持ちのリフレッシュになりました。技術の面では自己流で滑っていたせいか癖がなかなか抜けず幾度も壁があり、壁を一つクリアすると一段とうまくなったような気がしておもしろくなるのですがすぐに次の壁が現れ、どうしたらよいかしつこく聞いたりスキーへ誘ったりと、つきあってくださった同僚の先生方には迷惑をかけたように思います。指導していただいた先生からの「ただ滑るのではなく、この斜面をどのように滑るか『目的意識』を持ちながら滑らないといけない」という言葉が今でも心に残っています。
私はスキーを通していろいろなことを学びましたが、特に何事にも日標を持つこと、そのための努力の継続、そして絶えず基本に立ち返ることの大切さということを身を持って学ぶことができました。人は目標を達成しようとして懸命に努力し夢中になるときに輝きを増し、それを達成した喜びや満足感がさらに高い目標に向かわせる大きなエネルギー源になることを実感しました。私はこのささやかな体験を教師としてなんとか生徒たちに伝えたいそんな思いでクラス経営に当たっております。
(県立福島西高等学校教諭)
曲にドラマあり
谷中喜代子
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「う〜マンボ!」体育館いっぱいに元気な声がはじけています。いよいよ「トトロの森の音楽会」、四年生の演奏です。
ウッドブロックを打ちながら新採用一年目のS先生、マエストロの登場です。♪タンンタタタタン♪、リズムに乗って腰をふっている子もいます。でも、よく見ると、指揮者は緊張で足がブルブル震えているのがわかります。子供たちが先生に「先生!大丈夫。僕たちもうまく入るからね」と温かいサインを送っているのがわかります。
一ヵ月前、学年会で音楽会の計画を話し合いました。子供の希望や教師の考えを入れ、元気な四年生にピッタリの「マンボNo.5」に決定です。ピアニカ担当のO先生は、研究授業をひかえながらも拡大楽譜を準備。
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