教育福島0199号(1996年(H08)11月)-035page
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めようとする意欲と態度を育てる。
2)地域に在住する外国人との交流を図りながら、世界各国の人々と交流を深めることのできる能力と態度を育て、国際協調の精神を養う。
〔研究および指導内容〕
1)国際理解を推進するための授業の研究と指導の実践…各教科
2)外国人との交流事業の在り方の研究…AETとの交流など
3)生徒海外派遣研修の実施六年度…中国へ九名派遣
七年度…アメリカへ七名派遣
(八年度…ニュージーランドへ八名派遣)
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第一回海外派遣研修 北京故宮博物院にて
4)国際理解に関する講演会の開催
五、研究の成果
1 ボランティア活動
ア、清掃.美化奉仕活動では、国体開催の年にあたり、例年になく本校生徒の活動が市民に認識され、また、地域住民から感謝の声が寄せられたことにより、生徒の活動意欲と意識の向上が顕著なものとなった。
清掃奉仕活動の感想
夜の森公園はちょうど桜の花が咲き花見シーズンだったのでゴミぎたる所に落ちていました。ビニール袋をもらい、それぞれのグループが手でゴミを拾って袋に入れていきました。作業後はあれほどあったゴミがなくなり、桜の花も一層きれいに見えました。ボランティア後のみんなの顔はとても清々しく、楽しかったです。
家政科二年
イ、身障者や老人施設の奉仕活動では、このような人たちに対するいたわりの態度が見られるようになり、心の成長が図られた。また、他校や民間ボランティア団体とも積極的に交流が図られ、意識が高まり社会性を養うことができた。
2 郷土芸能伝承活動
ア、芸能部員全員がOBの師匠から指導を受けることにより、地域との交流が図られると同時に、地域社会の一員としての自覚が生まれ、活動意欲が顕著になった。
イ、地域の方々との交流により、地域の学校に対する見方や期待などを肌で感じ取ることができ、地域発展に貢献しようとする態度が養われた。
3 国際理解活動
ア、国際理解に関する講演会、研究授業、海外派遣研修、作文コンテストなどへの参加をとおして、世界へ目を向けようとする意識の高まりが見られた。
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体育芸能祭における「流れ出踊り」の発表
講演会の感想
発展途上国における海外協力隊の活躍が新聞やテレビで報道されている。このような形での日本の国際貢献が少しずつ世界から認められてきている。自分も将来チャンスがあったら挑戦してみたい。
食品加工科一年
イ、二回の海外派遣研修を実施したことにより、世界を身近なものとして捉える生徒が増え、自主的に研修に応募しようとする姿勢が見られるようになった。
以上、二つの領域における成果について述べましたが、私たちが期待していた以上の、次のような研究の波及効果も見られました。
4 資格取得熱の一向まり
本校では進路指導の一環として、従来から「危険物取扱者に「簡易ボイラー取扱者」の資格取得を指導してきました。平成六年度から資格の種類を増やして指導を開始したところ応募者が殺到し、平成六年度は測量士補一名合格のほか、ワープロ検定、簿記検定、秘書検定、ガス溶接取扱者など合計二六〇名が合格、平成七年度は合計三二八名が合格し、公的資格を手にすることができました。生徒たちの主体的な活動が実を結んだものといえます。
六、今後の取り組み
今回、私たちは二年間の研究実践をとおして、「教師が変われば生徒が変わる。生徒が変われば学校が変わる」を合い言葉にして、生徒たちに「主体的に、前向きに生きる」ことの大切さを気付かせ、その意識を行動化させようと努力してきました。その成果は小さな一歩であったかもしれません。しかし、その一歩を確実な前進として受け止めると同時に、今回の研究を新たな出発点として、今後も「主体的に生きる生徒の育成とという課題に挑戦し続けていきたいと思います。
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