教育福島0199号(1996年(H08)11月)-036page

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生涯学習INFORMATION

成人教育の充実・PTA活動の活性化をめざして

『PTA指導者研修会』

生涯学習課

 

一 はじめに

父母と教師の会(PTA)は、子供の健全な成長を図ることを目的とし、学校及び家庭における相互理解を深めて教育の振興に努め、さらに、子供の校外における生活の指導、地域における教育環境の改善・充実へ向けての活動などを行う教育団体です。

PTAの行ういずれの活動においても「目の前の子供をいかに捉えるか」、そして、「子供の健全な成長を図るためには何をなすべきか」を組織として明確にすることが大切であり、そのためには、会員あるいは会員相互の学習活動が必要不可欠であることはいうまでもありません。特に急激に変化する社会を背景とする現在、その重要性・必要性には大変大きなものがあるといえます。

当然、このような学習内容についてはもちろんのこと、学習方法や団体運営のし方などについての学習活動も必要とされてきます。

さらに、親自らが教養を高め人生観を確立し、親として社会人として成長することは、親自身を充実させるだけでなく、「親の姿」をとおして、子供たちに図り知れない影響を与えるものと考えられます。

したがって、PTAが「子供の健全な成長を図る」ことを目的とする教育団体として存在する以上、「PTA活動の基底には学習活動がなければならない」といえます。

 

平成8年度福島県PTA指導者研修会開催一覧

方部 期日 会場

県北 8/24(土)〜25(日) 東和町文化センター

県中 8/9(金)〜10(土) 郡山市民文化センター

県南 6/25(火)〜26(水) 矢吹町中畑公民館

会津 6/13(木)〜14(金) 会津坂下町中央公民館

南会津 8/24(土)〜25(日) 田島町立荒海小学校

相双 6/27(木)〜28(金)原町市文化センター

いわき 7/11(木)〜12(金) いわき市常磐公民館

 

二 県教育委員会のPTA関係事業の趣旨

現在県内では、小学校・中学校・高等学校はもちろん、養護教育諸学校、幼稚園に至るまで、一、四一二団体のPTAが結成されており、会員の自主的な企画による研修活動や地域活動が、校種や地域ごとの組織力を生かしながら推進されています。

それらの実態からも、改めてPTAは、子供の健全育成をめざした教育団体であり、社会教育法第十条に定めている社会教育関係団体であることの意味が明らかになります。

県教育委員会としては、社会教育関係団体としての自主性・主体性を尊重しながらPTA活動の充実と、県・市町村組織の強化を支援するため、「PTA活動資料」を刊行し、「PTA指導者研修会」を開催するとともに、成人教育の課題と関連づけた研修活動の支援と指導者・活動者の養成に努めております。

 

三 『PTA指導者研修会』開催の実際

本年度、当研修会は「PTAの役員を対象に、PTA活動の活性化を促すために必要な知識や技術の研修を行い、その資質の向上を図るとともに、地域社会が抱える諸問題の解決に積極的にかかわる指導者の養成に努める」という趣旨、そして『生涯学習社会における多様で活力あるPTA活動の在り方について』というテーマのもとに、県内七方部で開催しました。

(1)県北・東和町文化センターでの開催(参加者八〇九名)

福島大学教授佐久間敬先生の「子供の表現活動と手のはたらき」というテーマ講演をもとに、子供にとって全身的・複合的な感覚である「体性感覚」を養うことの重要性・必要性を学びました。

研究協義では、校種別・領域別の分科会をとおして、親子の生活体験や自然体験、いじめ問題や子供の自己実現に対応する地域と学校の連携、学年・学級PTA、家庭と学校の連携、生涯学習社会におけるPTA活動などのテーマについて協議を深めました。

また、小・中・高校生による意見発表も行われ、子供たち自身のものの見方

 

 

 


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