教育福島0200号(1997年(H09)01月)-020page

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資料2 第4学年《角》の基礎的・基本的な内容の観点別一覧表

 

(3)振り返りカードによる評価

 

(3)振り返りカードによる評価

観察や発表だけでは把握しにくい児童の情意面をとらえるために、評定尺度法を取り入れた振り返りカードを作成した。振り返りカードは、自己評価であるとともに、「授業の評価」として指導の改善にも役立てた。

(4)基礎的・基本的な内容の定着度を測るための評価

単元の事前テストと同形式の事後テスト、把持テストを実施し、基礎的・基本的な内容の定着の度合いを把握することに努めた。

3 検証授業の実際(抜粋)

(1)第一学年『どちらがながい』省略

(2)第二学年『長さ-2』

「測定活動から、長さに対する量感を育てようとした授業」

1)《概要》一メートル物差しの有用性を感じ取らせるために、体育の「川とび」の川の幅を測定するという課題を設定した。〈自力解決〉では、各自一メートル物差しや三十センチ物差しを選択して測定した。〈練り上げ〉では、二つの物差しの測定方法や測定時間を比較しながら話し合い、長いものを測るときには、正確に短時間で測れる一メートル物差しが便利であることを導いた。〈習熟〉では、体育館内に貼った色テープ(二メートル、三メートル)を測定できるように設定した。

2)《考察》黒板に貼った全員の測定結果をもとに、二つの物差しを比較しながら解決の有効性について練り上げることができた。さらに、習熟の場によって、一行物差しの便利さを実感させることができた。

(3)第三学年『重さ』 省略

(4)第四学年『面積』 省略

(5)第五学年『四角形と三角形の面積』

 

第2学年「長さ-2」

 

第2学年「長さ-2」

 

「公式の拡張を図り、求積についての多様な見方・考え方を身に付けさせようとした授業」

1)《概要》既習の求積方法に帰着してひし形の求積方法を考える課題を設定した。〈自力解決〉では、操作活動やヒントカードを用いた支援によって、大半が問題を解決することができた。【資料3】〈練り上げ〉では、三角形への分割、等積変形、長方形への倍積変形を取り上げ、それぞれの発表について有効性や共通性に着目した質問や意見が出た。最終的には、どの方法も公式の形に変形できることと、この式に最も合った考えが倍積変形であることを確認した。〈習熟〉では、対角線が直交する四角形にひし形の公式が応用できることをジオボードを使ってとらえさせた。練習問題はコース別に用意し、ひし形の求積については習熟が図られた。

2)《考察》練り上げでは、各方法の有効性・共通性について意見交換が行われ、それぞれの考えの良さを認め合い、公式を導くことができた。自己評価においても「友達の考えのよさに気づいたか」は高い値を得た。しかし、本時の内容が豊富なため習熟を図る場の時間が十分確保できなかったことが課題である。

(6)第六学年『立体の体積と表面積』 省略

 

五 考察

1 指導過程の工夫について

(1)基礎的な知識や技能を獲得する場

1)自力解決の個に応ずる支援

低学年では、実際に長さを測ったり、比べたりする具体的な操作活動を通して自力解決が図られるように支援した。中学年では、見通しを持った具体的な操作を通して解決できるように、具体物を与えるなどの支援が有効であった。高学年では、見通しを持った具体的な操作や筋道立った考えで解決できるように、具体物の工夫、ヒントカードの工夫が有

 

 

 


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