教育福島0200号(1997年(H09)01月)-050page

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ふるさと探訪

県指定天然記念物

古殿町越代のサクラ

所有者 前橘営林局

所在地 石川郡古殿町大字大久田字ヲテマ 国有林二三五林班た四小班

本樹は、入遠野川上流部の南向きの緩斜面に生育しているヤマザクラの大木です。目通りは幹囲は七・一メートル、樹高は二〇メートルあり、枝張りは東に一二メートル、西に一四メートル、南に一五メートル、北に一三メートルに及びます。地上に一・五メートルで径〇・三メートルの支幹を出し、さらに地上三メートルで四本に分かれています。いずれもその先でさらに細かく分かれて、全体としてドーム型の樹冠を形成しています。

生育している所は花崗岩の露岩が多く、本樹も二つの露岩を押し分けたかたちで生育しています。樹勢は旺盛で、例年五月初旬に全樹冠が花盛りとなります。

ヤマザクラとしては稀に見る大木であり、樹容もよいなど、県域の自然を代表する一つであるとして、平成八年三月二十二日付けで県指定天然記念物として指定されました。

県指定

県指定史跡

杵が森古墳

所有者 会津坂下町

所在地 会津坂下町字稲荷塚

この古墳は、墳丘の長さ四五・六メートル、周溝を含めた長さは五四メートルに及ぶ前方後円墳です。

昭和六十三年に付近一体の区画整理事業が始まり、当初計画では発堀調査後に道路敷となる予定でしたが、平成二年からの発掘調査の結果、この古墳は県内でも最古の前方後円墳の一つであること、さらに古墳の周辺に十基の周溝墓と十三棟の竪穴住居跡が発見され、遺跡の重要性が明らかになりました。

このため、町では当初計画を見直して、前方後円墳と周溝墓四基、竪穴住居跡四棟(うち三棟は古墳の墳

丘下)を含む遺跡の中心部分を公園として整備し保存することにしました。古墳の築造の時期は、発見された土師器から西暦三〇〇年前後と考えられ、県内のみならず東北地方においても最古の古墳の一つであり、さらに付近から多くの周溝墓や竪穴住居跡が発見された点からも重要な古墳として、平成八年三月二十二日付けで県指定史跡に指定されました。


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