教育福島0201号(1997年(H09)02月)-014page
養護教育センターの事業概要
一 教育相談事業
心身に障害のある乳幼児、児童生徒を対象とし、早期発見、早期治療の視点にたち、子供にかかわる保護者を含めた関係者と相談を行います。必要に応じて検査等を実施し、子供の行動の読みとりを通して、家庭や学校での養育、教育についてのあり方を一緒に考えていきます。
相談に当たっては、子供の障害の状態や相談の内容に応じて担当者を充て、また、ケースによっては、福島県心身障害児総合療育センターの医師や心理判定員との連携を図り、来談者の要望に応えます。相談に関する秘密は厳守します。
相談の形態として、次の二つの方法で実施しています。
(一)センターでの相談(表1)
電話等で相談の申し込みをしていただき、養護教育センターへ来所していただくか、または、電話で相談を行います。
平成八年十二月末までの来所相談は、実件数が二五〇件、延べ件数が一、二四一件となっています。二五〇名を所属する校種別に見ると、表2のようになります。小・中学生が全体の六一%を占め、その中で通常の学級の在籍者の割合は九〇%です。特に目立つのが、全般的な知的発達に遅れは認められないものの学級の中で落ち着いて学習に取り組めない、騒いだり乱暴な行動をとったりするという行動上の問題です。家庭はもとより、学校においても悩みは大きく、保護者と一緒に担任の先生も来所され、熱心に相談されています。このようなケースでは、三者間の共通理解の基でのかかわりが大変重要になりますので、連携を大切にしながら相談を進めています。
(二)地域相談室での相談(表3)
電話等でそれぞれの地域相談室へ申し込みをしていただき、相談を行います。
(三)巡回就学相談
主として乳幼児とその保護者とかかわりのある関係者を対象として実施しています。センター職員が各地区に出向き相談に当たります。
○実施地区
県北、会津、相双、いわき
○実施時期
八月中に各地区一日
詳しくは、「巡回就学相談のお知らせ」が四月下旬に小学校、幼稚園、保育所、保健所等に配付されますのでご覧ください。
表1 教育相談の内容等
区分 主な内容
教育相談 ○障害の種類、程度など障害の理解に関すること
○家庭での養育に関すること
○早期教育(療育)に関すること
○学校、幼稚園、保育所等の生活に関すること
○福祉、医療的サービス等に関すること 等
就学相談 ○障害の種類、程度及びその実態に応じた教育に関すること
○適正就学への助言、援助、情報の提供
●学校における教育活動や内容
●学校や教育委員会への橋渡し
●就学までの手続き 等
検査・観察 視覚、聴覚、言語、社会生活能力、精神発達、認知の力、運動能力等の検査及び観察 等
表2 来所相談における所属校種一覧
校種 就学前 小学校 中学校 高等学校 盲・聾・養護学校 その他 計
実件数 48 100 52 36 10 4 250
表3 地域相談室設置場所
県北地域相談室(聾学校福島分校内) 〒960 福島市森合町6-34 Tel 0245(31)5013
会津地域相談室(聾学校会津分校内) 〒965 会津若松市一箕町大字鶴賀字下柳原102 Tel 0242(22)1286
浜通り地域相談室(聾学校平分校内) 〒970-01 いわき市平馬目字馬目崎61 Tel 0246(34)2202