教育福島0201号(1997年(H09)02月)-015page

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二 教職員研修事業

当センターで実施する研修は、専門研修と基本研修に分かれています。

特に、専門研修は、小・中学校や盲・聾・養護学校の教職員等を主な対象として、社会の変化や多様な教育ニーズを踏まえ、養護教育に関する基本的、専門的な知識・技能の習得をめざした研修を行っています。

 

(一)専門研修の内容

平成九年度は、次の十六講座を開講します。

○養護教育研究実践研修講座(前期・中期・後期)

○自閉症児の教育研修講座

○学習障害児の教育研修講座

○視覚障害教育研修講座

○肢体不自由養護・訓練研修講座

○病弱教育研修講座

○心身障害児教育相談研修講座

○養護教育学習指導研修講座

○心身障害児早期教育研修講座

○心理検査実技移動研修講座

○聴覚障害教育研修講座

○職業能力開発教育研修講座

○軽度精神遅滞児の教育研修講座

○養護教育コンピュータ研修講座

○重度・重複障害児コミュニケーション研修講座

○養護教育教材・教具研修講座

 

(二)主な講座の紹介

1)継続講座から

心身障害児教育相談研修講座

カウンセリングマインドはこれからの教育には欠かせません。具体的な教育相談の仕方について体験的に学べる講座です。

《主な予定内容》

・教育相談の基本

・集団不適応及び登校拒否児の教育相談の実際

《八年度受講者の感想から》

講義も実技もたいへん分かりやすく、明日から指導に役立つものばかりで良かったです。今まで頭で分っていたつもりでも十分理解できていないことが分かりました。

(福島市:小学校教諭)

学習障害児の教育研修講座

通常の学級で特別な指導を必要としている児童生徒の理解とかかわり方が学べる講座です。

《主な予定内容》

・医学から見た学習障害児

・学習障害児の指導のあり方

《八年度受講者の感想から》

学習障害についてその定義から具体的かかわり方まで、さまざまな視点からお話をしていただき大変勉強になりました。

(天栄村:小学校教諭)

2)新設講座から

軽度精神遅滞児の教育研修講座

通常の学級や特殊学級及び養護学校に在籍している軽度の精神遅滞児へのかかわり方について実践的な研修をとおして学べる講座です。

職業能力開発教育研修講座

職業的な自立をめざした進路指導のあり方や職業教育プログラムの実際等について研修します。

(三)研修講座の特徴

○変化に富んだ研修内容

講義や演習、実技、協議を盛り込み多様な角度から課題解決ができるような内容構成と実際的な研修を基本にしています。

○多彩な講師陣

著名な中央講師、実践を踏まえた現場の教師、多様な経験のある臨床家や一般社会人など、多彩で充実した講師陣を揃えています。

○体験をとおした主体的な研修

一方的な講義ではなく、「講師とやりとりをする、考える、話し合う、実際にやってみる、そしてもう一度振り返る」など、受講者が主体的に取り組める研修を創造します。

 

三 調査・研究事業

平成九年度から三年計画で、養護教育における個別教育プログラムの作成システム構築に向けた実践的な研究を行います。また、教育相談に関する研究、養護教育におけるコンピュータ活用に関する研究を継続して行います。研究成果については、研究紀要にまとめて各学校等へ配付するとともに、二月中旬の研究発表会で報告します。

 

四 広報・啓発事業

「所報 養護教育」を年三回発行し、センターの事業内容や養護教育に関する研究を紹介します。また、養護教育界の動向や課題、社会の関心事などを中心に特集を組み、それに関する県内養護学校や小・中学校の特殊学級・通級指導教室等の実践研究を含めて紹介します。

「心身障害児ハンドブック」を年次計画により発行しています。九年度からは、新シリーズ「こころのケアが必要な子」に関する内容を予定しています。

 

五 図書資料の収集・提供事業

養護教育関係図書及び資料の収集に努め、関係教職員及び保護者等が活用できるよう整備を図っています。障害児に関する専門書、教育専門書、育児関係図書、教育関係機関の研究紀要、学校の研究物等の総数は、平成八年十二月の段階で約七、五〇○冊に達しました。逐次刊行物(購読雑誌)は二十九種類です。これらの図書・資料等は、貸し出しも行っています。コンピュータで蔵書の管理を行っていますので、照会に応じて検索を行い、利用者に対応しています。

 

 

 


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